旅の案内人・リターンズ

「NPO江戸東京文化研究会」のスタッフ日記です。観光案内にないような話も…

2011年12月

向島・弘福寺

koufukuji_1koufukuji_2向島の料亭街、三囲神社の少し先に「弘福寺」があります。山門の姿に独特の雰囲気がありますが、このお寺は臨済宗、曹洞宗に次ぐ禅宗の一つ黄檗宗(おうばくしゅう)のお寺です。当たり前と言えば当たり前ですが黄檗宗・総本山の京都の「万福寺」‥中華風精進料理/普茶料理で有名です‥に良く似た雰囲気があります。本堂や境内に中国風の様式を持つ黄檗宗のお寺は珍しいの部類ですので是非とも行かれてみてください。
写真右は「咳の爺婆像」と称するお堂です。風邪や百日咳にご利益があるとされ、これからの季節は風邪など要注意の受験生の参拝もあるそうです。こちらも「隅田川七福神」の一社で、福を招く「布袋尊」が祀られています。

相撲稽古総見・2011

DSC_0234DSC_0206今年も1月開催の初場所へ向けての横綱審議委員会による稽古総見の一般公開へ出かけてきました。このイベントは昨年の9月場所から行われていて、回を重ねるに連れて入場者も増えてきたようです。写真はAM10:30頃の撮影なのですが、1階升席の前方はほぼ満席状態になっています。2階席は殆どガラガラ状態でした。例の事件が尾を引いているのか、単なる宣伝不足なのか‥。まぁ本場所中でも平日はこのくらいの入りだそうです。
諸般の事情によるのでしょうが今回は関取との握手会やカレンダー無料配布などのイベントはありませんでした。それでも無料で国技館の升席に座って横綱と大関のぶつかり稽古などが部屋の枠を超えて見れるのですから、相撲ファンにはたまらないイベントなのでしょう。
右は初場所の告知看板です。今までとは看板の雰囲気が異なってきているようです。

疑惑の隅田川七福神

kituneshishi左は”墨田川七福神巡り”の三囲神社の本殿屋根に置かれた”きつね”の像です。屋根の隅に四方を守るよう四匹のきつねが置かれています。神社の方に訊ねると‥”当社は稲荷神社だからねっ”とごくあっさりとしたお答えでした。右の写真は同神社の「恵比寿」と「大国神」が合祀されている社の屋根上に置かれている獅子です。三囲神社(稲荷社)には”コンコンさん”を代表とするきつね軍団や狛犬軍団。元池袋三越所属のライオンを含めると境内にはかなりの頭数の動物がおります。
さて”隅田川七福神”ですが‥七福神”の胡散臭さは以前に書きました。恵比寿・布袋尊・寿老人は神様チームに属し、大黒天・弁財天・福禄寿・毘沙門天は仏様チームに所属です。出身地もインド、中国、日本と様々で、日本出身は大黒天だけ(!)ということになります。さながらサッカーのクラブ・チームのようです(笑)
この”隅田川七福神”に至っては江戸時代に近くに住む”粋人”の旦那衆が酔った勢い(?)で決めたものらしいです。どうしても「寿老人」に見合う神社が無かった為、白鬚大明神→白鬚→年寄りくさい→で「寿老人」とし、更に言い訳がましく『寿老人』ではなく『寿老神』と苦しくなっています。「福禄寿」にいたっては寺社とはまったく関係のない向島百花園内にあります(苦笑)。三囲神社で「恵比寿」と「大国神」が合祀ってのもなんだかヘンです。
他にも東京には数多くの七福神がありますが、これほど”なんでもあり~ぃの胡散臭い”七福神も他にないでしょう(笑)いくら隅田川七福神=”ビック・ネーム”とは云え、ご利益の程は大丈夫なんでしょうか??

築地・聖ルカ礼拝堂

seirokaseiroka_2築地の聖路加国際病院内の『聖ルカ礼拝堂』内です。
この礼拝堂は1925年(大正14年)に聖路加病院の礼拝堂として建てられ、第二次大戦後の米軍による接収などの歴史を経て『聖路加国際病院聖ルカ礼拝堂』として現在に至っています。礼拝堂内部は6階までの吹き抜けの空間となっており、画像のパイプ・オルガンが設置されており、教会独特の荘厳な雰囲気に満ち溢れています。礼拝堂HPによると、信者でなくとも自由に礼拝に参加できるとあります。この画像は許可を得て礼拝堂内を撮影したのですが、この日は天気があまりにも良すぎて大逆光になってしまい残念ながら美しい色彩のステンドグラスなど残念ながら殆ど絵になっていません(!)

銀座のきつね・朝日稲荷社

ginza_asahi_1ginza_asahi_2中央区銀座の3丁目の朝日稲荷神社です。東京の小さな神社さんの紹介には大体が登場します。写真左の幟の部分は神社ではありません。鳥居の幅で奥行き激狭が神社の拝殿です。写真右:の鳥居の上方に金属(?)らしい配管がありますが、この稲荷社ではビル1・2階を吹抜け拝殿とし本殿を屋上に安置して、このパイプにより拝殿での参拝が本殿に届くよう工夫された、銀座ならではのユニークな設計となっています。普通に屋敷内に祀られていた稲荷社を壊すに壊せずで、苦肉の策としてこの形式になったのでしょう。
『銀座の七福神』の1社となるとの事ですが。この七福神ほど嘘臭く、日本ならではの神様軍団はないでしょう(!)恵比寿・布袋尊・寿老人は神様チームに属し、大黒天・弁財天・福禄寿・毘沙門天は仏様チームに所属です。出身地もインド、中国、日本と様々で、このオールスター軍団が一緒の船(宝船)などに乗って大丈夫なんでしょうか?
さらに五穀豊穣・商売繁盛の稲荷神社が加わるのですから、これは最強無敵チームです!


永田町・国立国会図書館

toshokan1toshokan2千代田区・永田町、議事堂の参議院側隣の国立国会図書館(英語表記では: National Diet Library)です。国会図書館は永田町の東京本館(付属として国会議事堂内)・上野公園の国際こども図書館・京都府の関西館と支部図書館から構成されています。現行法では日本国内で出版された出版物はこちらに納品される決まりになっていますが、官能小説やグラビア本も同様なのでしょうか(?)永田町の本館は1986年に完成し地上高は高く見えませんが地下8階まで書庫になっています。誰でも利用できる図書館ですが市町村の図書館と少しばかり異なる点があります。
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1)必要以上の私物は玄関を入って右のコイン・ロッカーに預けます(¥100は戻ります) 2)専用機械で当日有効の入館証手続きをします。3)2年間有効な登録利用者カードは新館1階で行ってくれます。これで入館できますが、ここの図書館では書棚に本は一切並んでいません。申込書に記入して書庫から持ってきてもらいます。検索用のPCはありますが目的を絞って行かないと思わぬ時間を要してしまいます。
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館内には喫茶店が数店と新館6階には食堂があります(開店11:30~)公官庁の食堂としては味・価格とも”並の下”の評価です。近くに食事場所がないのであきらめましょう(苦笑) メニューには”国会丼”なんてのもありますが話の種にしかなりません。

東京ジャーミィ・トルコ文化センター

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東京ジャーミィ礼拝場のドーム天井です。表の天候が良かったのでステンドグラスの”青”が、かなり違って見えます。アジアともヨーロッパと一味違う色彩はこれだけでも一見の価値があります。
東京ジャーミィ・トルコ文化センターはイスラームの文化を広く紹介することを目的とし、誰でも訪れることができます。特に圧巻なのは礼拝堂の色彩は美しいとしかいいようがありません。館内の写真撮影は禁止されておらず、むしろ奨励さえしてくれます。とは云うものの、イスラームの文化に対しの然るべき”敬意”は払わねばなりません‥。
《こんな輩がおりました‥イスラームのお祈りの時間、礼拝場では信者の方が祈りを捧げています。我々は後方に座して静かに見ていました。そこへ何処からか若い豚女が2人迷い込んできて、小声でなにやら会話を交わすわ、写メでカシャーンと‥(!)さらには若造が1匹まぎれ込んでお祈り中の写真を取りまくって、そのまま退散‥》
お祈りの最中だというのに写真撮影もおしゃべりもないでしょうに‥。ここは"来た・観た・帰る"の観光地ではないのを理解しているのでしょうか‥?

四谷・於岩稲荷陽運寺

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《続きです》
元々が於岩稲荷田宮神社は歌舞伎にも登場する田宮伊左衛門の妻於岩さんを祀り、田宮家の跡に建てられたそうです。夫との悪縁に悩まされた(※神社配布の資料には”人も羨むいい夫婦”とあります‥)於岩さんに願って夫や恋人との悪縁を切り、良縁を結ぶというご利益があるそうです。怪談話とは関連がありません。
写真は於岩稲荷陽運寺です。寺のHPには正しい縁切り・縁結び祈願の寺とあります。於岩さん縁の井戸、外宮福禄寿稲荷社、外宮於岩稲荷社、心願成院に石など、境内はそう広くはありませんがイロイロ揃っています。
繰り返しますが、両の稲荷社はともに”本家”と”元祖”でも”本物”と”偽者”の関係ではありません。

四谷・於岩稲荷田宮神社

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新宿区左門町(丸の内線四谷四丁目下車、四谷警察の裏目安)に於岩稲荷田宮神社があります。
”於岩さん”とくれば知らない人は無いくらいの有名人(!)四谷怪談のヒロインです。しかしながらこの”四谷怪談(東海道四谷怪談)”は、ご本人の於岩さんの没後200年ほど経て、歌舞伎作者の『鶴屋南北』により創作された歌舞伎でのお話です。タイトルの「東海道四谷怪談」の”東海道”は四谷の於岩稲荷とは関係ないことを表したつもりなのだそうですが、例によってグチャグチャになってしまいました。‥司馬遼の”竜馬がいく”もこれに近いですが‥
左上:於岩稲荷田宮神社の入口です。石柱は役者の寄贈によるものが多くあります。
右上:手前の幟が”於岩稲荷田宮神社”で奥の幟が”於岩稲荷陽運寺”です。ほんの数メートルの距離に2社の於岩稲荷がありますが、”本家”と”元祖”の様な関係ではありません。これはこれで謂れがあります。
下段:於岩稲荷田宮神社の”きつね”です。右が”鍵”、左が”玉”です。
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