旅の案内人・リターンズ

「NPO江戸東京文化研究会」のスタッフ日記です。観光案内にないような話も…

2012年09月

富岡八幡・相撲・伊能忠敬

江東区富岡の「富岡八幡宮」は古くから「深川の八幡様」と親しまれ“観光名所”で、8月に行われる深川八幡際は日枝神社の山王祭、神田明神の神田祭と並んで「江戸三大祭」と称されていたようです。永代通り門前仲町の商店街からほんの少し奥まっており、歴史を感じる石碑があちこちに見られます。特に神輿蔵に展示されているお神輿は”佐川急便”の寄贈による日本最大のお神輿だそうで、重すぎて担ぐことができないなんて話もあるそうです。

江戸時代の勧進相撲の発祥地としても知られ勧進(銭集め)を目的とした場所が境内で開催されていたそうです。特に明治以降は幕府の加護を失った相撲界が神道的行事として展開を強調してきたため現在でもその名残りがあります。正面から鳥居を抜けた右に「大関力士碑」や本殿裏手には歴代の横綱の名前を刻んだ「横綱力士碑」など相撲にまつわる数々の石碑があります。

敷地内には江戸時代の測量家である「伊能忠敬」の像があります。伊能忠敬は深川界隈に住居を構え、測量の旅に出かける際は、富岡八幡宮に必ず参拝に来ていたことから、2001年に境内に銅像が建立さています。が…、「伊能忠敬記念館」は出身地である香取市佐原にありますし、日本地図測量の起点となったのは港区芝公園近くのはずなので『旅に出る前の安全祈願にお参り…』と云われても、なんか変です。
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西新宿ブート街・マニアの路…(3)

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判る人にはわかるECのブートCD、1985・1987・1988・1995・1997・1999・2001・2003・2009年の日本公演全コンサートを網羅したボックス・セットの数々です。これを聴き倒すにはかなりの気力と体力が必要です(笑)。
先日、我が家から昔のカセット・テープやらオープンリール・テープやらが発掘されました。困った事には録音内容が全く記載されおらず、さらに困ったことには今はこれらのテープを再生する機器を有していません。数本のカセットにはレッド・ツェッペリン1972やらマウンテン1974などの記載があり…、となると当時会場で盗録音したモノやトレードしたモノには間違いのないようです。記憶が曖昧なのですが、もしかすると”ディープ・パープルの初来日武道館”や”ELPの後楽園(!)”や当時某TV局からもらった”ビートルズ東京公演”が混じっている可能性があります。そんな訳でこれらのテープを西新宿の某店へ持ち込んでみました。結果はまだ判りませんが…若い定員さん、自分が生まれたころの話にも関わらず聞いてくれました(笑)。当時の学生にとって生のリール・テープやカセットがいかに高額だったかを話しても判らないようです。それよりも昔のメチャメチャ音の悪い音源が30年以上経てもまだ興味をもたれるなんて方が、異常と云えば異常なのですが…。

e_02e_03上の写真に追加。デレク・トラックスを擁した2006年の来日公演(17日間)全部です。個人的にはこの2006年が最高・最強だと思います。この年はECを含めギターが3本。ベース&ドラムのリズム隊も名手揃いです。この方は名手アルバート・リーを擁した1979、1981年。マーク・ノップラー(ダイヤーストレイツ)を連れた1988年公演など、ビックネームの2ndギターを入れた時は異様な程の張り切ったソロを聴かせます。判らんでもないですが…『こいつらには負けてたまるか!』という感じなのでしょう…。

西郷隆盛&勝海舟…田町

090401090402JR田町駅を出て第一京浜を浜松町方面へ…。三菱自動車の敷地に『西郷隆盛&勝海舟会見の地』の有名な碑があります。この二人の会見により江戸の街は戦火から救われた、いわゆる「江戸城無血開城」ってやつなのですが…。これも疑問な点が多々あります。実はこの会見は2日間に渡り江戸総攻撃の前日ってのは、どうにも話ができ過ぎです(!)。いくら西郷が戦優位の武闘派でも、ギブアップしている徳川家を攻撃したらイギリスやフランスが黙っていないだろうし、天璋院や和宮の口添えも無視でず…かといって長州&薩摩の武闘派への思惑あるしと困り果てた結果の戦闘回避となったのが実際のようです。基本的な合意は勝の指示により数日前に静岡で山岡鉄舟との交渉でできているので、この2日間は単なる段取りの打ち合わせだったのでしょう。それにしても”江戸の街を攻撃するなら、攻撃される前に街を燃やしてしまうぞ”と脅かした勝海舟の方が役者が上の様な気がしてなりません。西郷隆盛は上野公園の銅像の風貌で騙されますが、現役の陸軍大将でありながら政府に反逆し、靖国神社に祀られてさえいない方なのですが…。

ストーンズ・ビートルズ・ビーチボーイズ書籍

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どうしたはずみなのか、昨今”オールド・ビッグネーム・バンド”関連の書籍の発売が続いているようです。こんな新刊を手にすると…やはり読みたくなるんですよねぇ。
で、見切れていますが右は『ザ・ビーチボーイズ・ディスク・ガイド』…荻原健太著、ミュージック・マガジン増刊、¥1800です。ザ・ビーチボーイズは今年で結成50周年(!)。CDの新譜は出すわ、勢いで来日公演までするわのとんでもない”ジジイ達”なのですが…。グループ名に似合わないドロドロな人間関係を乗り越えた(?)のは、ただ時が流れたせいなのでしょうか…?この書籍はタイトル通り、発売されたCDを年を追って解説しています。CDの解説としては、実にオ-ソドックスな編集ですが『ペット・サウンズ』と『スマイル』に固執していないところに好感が持てます。

中)は『プロファイリング!ザ・ビートルズ・サウンド』…不破寿夫著、幻冬舎ルネッサンス、¥1800という書籍です。ビートルズ関連の書籍は毎年の様に新刊が出ますが、殆どネタが出尽くした感があり、ひどいのになると楽曲をコンピューター解析して、どうたらこうたら…墓を暴くような内容は著者の頭の中身を疑う書籍(挙句にやたら高額)もあります。
またかの感じでこの本を手に取りましたが…。筋金入りのビートルズ・ファンのお歴々にも十二分に楽しめる内容です(!)来日公園時(1966年)に高校生という事は、63or4歳でしょうか?さらに長らくレコード制作会社にお勤めとあります…。この”レコード制作会社勤務”というのがポイントです。リバプールのチンピラバンドが世界的なバンドに成長してゆく過程が、レコード販売プロモーションから捉えたお話は「さもありなん」と感心します。さらにはご本人の青春の日々…こういう若者が日本中にどれだけいたことでしょう!
自分の青春と重ね合わせて嬉しくなります!この本はお勧めです!保証付きで楽しめます!¥1800以上の価値はあります!

とまぁ、お勧め本でしたが…。
私感として格段にお粗末なのが、『ローリング・ストーンズを聴け!』…中●康●著、集●社インターナショナル、¥1470です。
だいたいがストーンズにはコアなファンが多く”聴け!”などど偉そうなことを言うと確実に突っ込まれます(笑)。Webから情報を集めて羅列したような内容で伝記本でもディスクガイドでなく、ファン歴の浅い方にもコアなファンの方にも物足りないでしょう。当時の英国、米国さらには日本のレコード音楽産業界やレコード会社とバンドとの関係などは、前述の『プロファイリング!ザ・ビートルズ・サウンド』に書かれている内容の方が格段に面白いです。正直3冊の中で購入を後悔したのがこのストーンズの本です。あくまで個人的意見ですが…買ってはいけません(笑)。この著者は他に「マイルスを聴け」とか「ジョン・レノンを聴け」とか果ては「桑田を聴け」等、タイトルだけ見ても支離滅裂です。ビートルズ関連の著書でネタに詰まったのでストーンズへシフトしてきたのでしょうか?
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