旅の案内人・リターンズ
「NPO江戸東京文化研究会」のスタッフ日記です。観光案内にないような話も…
2012年12月
2012年12月31日
10:11
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台東区
鳥越神社・犬張り子
『鳥越の犬張り子』です。魔除け、子育て守りや初宮参りのユニークな姿の授与品として知られています。郷土玩具の『犬張り子』は江戸時代後期に発達した縁起物ですが、ここ鳥越神社の犬張り子は頭に竹製の笊(ざる)が乗っかっています。なにか悪さをして捕まった犬という様子ですが、これは 「犬」の字に「笊」の竹冠を乗せる「笑」と云う字になるという洒落になっています。”子供が笑顔を絶やさず若竹のようにすくすくと成長するように…”との願いが込められ、明治から昭和にかけて”初宮参りの祝い”として贈られていた玩具だそうです。犬+竹かんむり=笑。聴けば納得なのですが、こんな微笑ましい”洒落”はそうあるもんではありません。日本語ならではの表現です。そして私たちはそれを即座に理解する感性を有しています。それだけでも何か楽しい気分になります。
鳥越神社はJR浅草橋駅から徒歩7分程です。ご祀神は「日本武尊」で、伝承によると創建は651年頃とあるので、社歴1300年以上という古社です。
2012年12月24日
23:09
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千代田区
東京駅…がんばれ梅もと!
今日(12/24)の「東京・ヒカリ・ビジョン」なる東京駅丸の内駅舎に映像を映すイベントが中止になりました。予想を超える人出に「安全を考慮して」との主催者の発表ですが、賢明な措置でしょう(!)。学生アルバイトを動員したような警備で場当たり的な誘導案内では事故が生じない方が不思議な状況でした。実は9月のイベントの際も同様な混乱がありました。同じ主催者だとしたら、こんな”学ばない大馬鹿主催者”はいませんねっ。「電」だか「博」だか知りませんが、イベント屋としては最悪です。協賛金を絞り取られた企業にしてみればたまったものではありません。新丸ビル7階のテラスなどは、特別入場料として席料3000円まで徴収しておいてイベントは中止(!)。こうなると笑うしかありません。クリスマスだと云うのにご愁傷さまなことです(苦笑)
閑話休題…
TV等で取り上げられるように、東京駅構内のお土産やら食事処やらの充実が凄まじいです。交通ターミナルとしての機能よりも『東京駅』そのものが”ブランド”となっているようです。そんな時代の流れのなかで、気がついたら東京駅の『立ち食いそば』は絶滅してしまいました。東京駅ホームや構内から(見落としてなければ)1軒もなくなりました。数年前に北側連絡通路の店舗が閉店したのが最後なのでしょう(現在はトイレです)。”便利”だの”おしゃれ”だので煽っておいて、”安い料飲店”は不要ってことなのでしょう。なにか違うような気がします(!)。 写真左は八重洲地下街で”立ち食いそば”を継承する『梅もと』です。嬉しい事に「大盛り無料」です。これからもがんばってください(!)。右は八重洲1階駅舎内のそば店です。きつねうどん/700円が最安値とは!ご立派です(笑)。
2012年12月24日
07:29
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千代田区
親子狸…柳森稲荷神社
JR秋葉原駅から電気街を抜け、徒歩10分弱に『柳森神社』はあります。神社は室町時代の1458年(長禄2年)に、太田道灌公が江戸城の鬼門除けとして祀られたのがはじまりとされます。1659年(万治2年)に、神田川掘割工事の際にこの地へ移されました。 境内社の福寿社は、五代将軍綱吉の母・桂昌院が信仰していた福寿神(実はタヌキ)を祀っています。京都の八百屋の娘から将軍の生母になった桂昌院にあやかりたい大奥の女性達に信仰されたといいます。境内には、『おたぬき様』と呼ばれる親子狸の石像に目を入ります。「たぬき=他を抜きん出る」という意味があり、勝負事や立身出世、金運向上などのご利益があるといわれています。おたぬき様の像は凛々しくも可愛らしくもあり、いい感じです。この柳森神社の縁起物は…親子(?)狸親子の置物のお守りで、お供え(甘いもがベストとあります)を供えお参りし、大は家に祀り小は持ち歩くと福徳を授かると言い伝えられているそうです。かなり小さい人形ですが…。
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稲荷神社
2012年12月20日
06:53
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新宿区
寅・虎・トラの神楽坂
神楽坂の善国寺はむしろ”毘沙門さま”の方が判りやすいかも知れません。毘沙門天とは仏教世界の中心にある須弥山(しゅみせん)の中腹に住み、夜叉(やしゃ)や羅刹(らせつ)を従えて北方を守護する神様です。四天王と呼ばれてグループ活動をする場合は”多聞天”となり、文字通り参拝者のお願いを「多く聞く」とされ福を招く神様として信奉されてきたのですが、こちらはジャニーズ”嵐”の聖地(TVドラマによる)という事で、奉納の絵馬には「嵐のコンサート・チケットが当たりますように…」なんてのもあります。さぞ毘沙門(多聞天)さまも困惑していることでしょう(笑い)。毘沙門さまは寅の年、寅の月、寅の日、寅の時刻の生まれとされ、神使は狛虎になっています。善国寺の”狛虎”はどう見ても”熊”に見えます。これは、火災により焼けたと云われていますが、むしろ製作者が虎を見たことがなかったような気がします。…と云うような次第で、神楽坂・善国寺・毘沙門さまの縁起物『張り子の寅』です。福島・会津地方の『赤べこ/牛』に似ていますがこちらは『寅』です。
2012年12月17日
06:00
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浅草あたり
”お姿”麗し・被官稲荷
浅草・三社様、浅草寺の裏手にポツント『被官稲荷神社』があります。何故か就職活動にご利益があることで知られているそうです。江戸っ子は「ヒ」を「シ」と発音し、被官を”仕官”と読んだのが、こちらで就職祈願をするとなっ理由だそうでずが、あえて追求するのは止めておきましょう(苦笑)。創建は1854年。江戸町火消の新門辰五郎の妻女が重病で床に伏した時、京都の伏見稲荷神社に祈願。その効果(?)か病は平癒したとのことで、お礼を込めて京都より勧請しています。この稲荷社は三社様の裏手で目立ちませんが意外に面白い意匠があります。右は被官稲荷神社に祈願の際に供える『お姿』と称する今戸焼きの土人形です。白狐の人形でシンプルなデザインが素敵です。上野公園内の花園稲荷神社にも『神狐』という同様な狐人形があるのですが、記憶が明瞭でないのですが…。若干デザインが異なっていたと思います。
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稲荷神社
2012年12月13日
06:16
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新宿区
稲荷神社
歌舞伎町・稲荷鬼王神社
稲荷鬼王神社(いなりきおうじんじゃ)は東京メトロ東新宿駅よりすぐの場所に鎮座しています。職安通りの反対側は”あの”韓国街となり近接して都内屈指のラブホテル街となります。訪れた日は小雨模様で、銀杏の落ち葉がうらぶれた雰囲気を醸し出していました。神社の由来は、江戸時代の1831年、大久保村の氏神であった「稲荷神」と熊野から勧請された「鬼王権現」を合祀し、『稲荷鬼王神社』となったとあります。さらに熊野の「鬼王権現」は現存していないため”鬼王”の名を持つ日本唯一の神社となっているそうです。社格は村社らしいので、さほどの格式ではないようです。ご祀神は稲荷神の宇迦之御魂、鬼王権現の月夜見命・大物主命・天手力男命や大久保村の火産霊神々なども合祀されています。平将門の幼名「鬼王丸」に由来するという伝承もあるそうですが、平将門伝承ほど怪しいものはありませんね。社号に”稲荷”とありますが境内には”きつね氏”の姿はありません。やはりと云おうか、この神社での節分豆まきは…「福は内、鬼は内」だそうです。本当でしょうか”(?)。
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稲荷神社
2012年12月10日
15:51
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浅草あたり
浅草・今戸神社の猫
おなじみの台東区今戸の『今戸神社』の授与品「良縁招き猫」です。縁結び、恋愛運向上にご利益(?)があるとされています。そんな事から東京の縁起物のなかでも上位入賞の授与品です。左の黒ぶちがオスで右がで、揃って手招きする姿は微笑ましい限りです。10年以上前に出版された本に掲載されている猫の姿はこの写真とは材の質感も猫の表情(特に目のあたり)の印象が異なります。数種類あるようです…。今戸焼きは徳川幕府以前から今戸付近で産出の土を使っての瓦や人形を作っていたという伝統の焼き物とされています。江戸時代後期からは縁起物を造るようになり、被冠稲荷のきつねの人形、”お姿”なども今戸焼きの作品のようです。今戸焼きが”招き猫”を最初に作った”なんて話もあるようで、これが”今戸神社・招き猫”の伝承なんでしょうか?「飼っていた猫が恩返し」とか「小判を咥えて帰ってきた」のような伝承ではないようです。それしても、この縁起物は少々高額です。
2012年12月08日
17:34
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新宿区
新大久保・皆中稲荷
新宿区百人町の皆中稲荷のご利益は判り易く、皆中つまり”みんなあたり”と云う意味になります。写真は『的中絵馬』…絵馬は本来持ち帰るものではないのですが、昨今は持ち帰る方も多いとのことです…宝くじであろうが競馬であろうが、あらゆる”当りもの”に絶大なご利益があるのはなんとも頼もしい限りです(!)。江戸時代、この付近には「百人組」と呼ばれる鉄砲衆が多く住んでおり、「鉄砲がよく的に当たるように」と祈願したところから『皆中稲荷』と呼ばれるようになったとの事です。JR新大久保駅下車で韓国街と反対方向、大久保駅方面へ約50m、交番の隣と鎮座しています。韓国街の賑わいに比べて寂しい感もありますが、なんのなんの「ご利益」優先です!。
=他の授与品には”宝くじを収納しておく財布”なんてのもありました=
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稲荷神社
2012年12月05日
21:05
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埼玉県
航空機博物館
所沢航空発祥記念館・零戦
所沢の「所沢航空発祥記念館」に現存する唯一の飛行可能なオリジナル零戦が来日したと聞き行って参りました。『日本の航空技術100年展』の特別展の一環で2012.12.1~2013.3.31まで、この零戦が特別展示されています。しかしまぁ、ここまで陳腐(!)な展示はないでしょう。高校か中学校の学園祭並みです。パネル表現とチャチな模型。よくもまぁ大仰なタイトルを付けたモンです。調べると…所沢航空発祥記念館の運営母体は”日本科学技術振興財団”とあり、1960年に科学技術水準の向上に寄与することを目的とする民間の中枢機関として設立とあります。北の丸の科学技術館の運営母体とは、これならお粗末さも納得できます。展示航空機がノースアメリカン・テキサン、シコルスキー、バートル・ヘリなどは空自のボロ屑鉄(!)ですし、フライトシュミレ-ターなどPCゲームの方が高度です。何をどう展示して何を学んでもらおうという意図に乏しいようです。この程度の展示で『日本の航空技術100年展』などと、財団は恥ずかしくないのでしょうか?
さて、零戦です。過去に数回里帰りして日本の空で雄姿を見せてくれた例の機体です。経年劣化で今後の飛行はできないかも知れないそうです。お粗末展示+零戦で入館料¥1000はギリ許してあげましょう(苦笑)。写真は撮り放題で、空いていれば三脚もOKのようです。それにしてもこの展示方法は…疑問です。カウリングを取って使用可能な『栄二一型』エンジンを見せてくれれば良いのに(!)この辺りにも財団の知恵のなさが漂います。航空マニアが何を見たいのか判っていません。『客寄せパンダの役割』を演じるこの零戦が哀れと云えば哀れになってきます。
左)入口の大看板。零戦の展示がなければ、わざわざ出かける価値ありません。怒りより笑ってしまいます。
中)靖国神社・遊就館に展示の『三菱製』の零戦です(水平安定板下の塗装形状が異なります)。
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