旅の案内人・リターンズ

「NPO江戸東京文化研究会」のスタッフ日記です。観光案内にないような話も…

2013年01月

「馬水槽」が「みんなの泉」へ

012601JR新宿駅東口広場になんやら不可思議な施設があります。現在は柵が施され近づけなくなっていますが、これは馬が水を飲むための設備で「馬水槽」といいます。触れないので判りにくいのですが、上部は赤大理石製、水の出口のはライオンの顔が施されています。上部が馬用で下部が犬猫(!)用、もちろん人間用も裏側にあります。大正時代はこの馬水槽で水を飲む馬も多かったとありますが本当でしょうか?後方の説明板によると…東京の上水道の育ての親・中島鋭司博士らが欧米諸国を視察した際にロンドン水槽協会から東京市に寄贈されたもので、現在は世界に3っしかない貴重なものである…とあります。明治39年に有楽町の東京市役所(現国際フォーラム)前に設置され、大正7年東京市水道局門前に移転、昭和39年に新宿民衆駅の完成を記念して現在の駅東口広場横に設置されています。その際に一般公募で「馬水槽」から「みんなの泉」と改称されたそうですが…。馬水槽では何故いけなかったのでしょうか?名称を変更することで意味不明な造形物になってしまったようです。「みんなの泉」などど”つまらない名称”には呆れしまいます!なんとも無粋なお話です。

浅草地下商店会

011002011001 前回の「東京メトロ銀座線・神田須田町地下街」に続いて、今回は「銀座線浅草駅・浅草地下商店会」です。現在では,虫食い状態の商店街ですが、小奇麗にリニューアルされる事もなく、味わいのある空間が形成されています。浅草らしい地下商店街と云われているようですが、確かに昭和20~30年代といった感じで、配管がむき出しの天井。DVDショップ、理容店、占い店や飲食店が昭和20年~30年代の面影を残しています。写真右の看板には『開業50年 レトロ通りをメトロで乗り降り』やら『明るい・あたたかい・ともだち感覚 浅草地下商店会』とのコピーがあります。東京スカイツリーが開業し浅草駅も単なる乗換駅になってしまった感もありますが、やはり”浅草”は東京を代表する観光地であり続けるでしょう。イメージとしての浅草を象徴するような浅草地下商店会…。これからも頑張っていただきたいと切に思います。

消えてしまった地下街・須田町

010901010902いつの間にやら気が付かないうちに消えていってしまった風景ってのがあるものです。この「神田須田地下鉄ストア」というのもその一つです。東京メトロ銀座線神田駅に直結して、JR神田駅とは反対側の須田町側の改札を出ると、須田町交差点付近まで200mくらいのこじんまりとした地下街が続いていました。左の写真、白い壁で仕切られてしまっていますが、こちら側に理髪店、古書店、洋品店等が並んでいました。高さ2.5m(?)位の天井の低さはそのままですが、現在は全てのお店が閉店してしまい、ごく普通の連絡通路になっていました。調べてみると、元々は現在の銀座線を開業させた”東京地下鉄道”が多角経営の一環として1930年に開業させたテナント店舗であったそうです。経営が”帝都高速度交通営団”へ引き継がれてもテナントとして残り、2011年1月に残った最後のテナントが営業を終えて歴史に幕を下ろしたそうです。

東京駅の遠望ポイント

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いまさら感も漂っていますが、丸の内新丸ビル7階テラスよりの東京駅遠望です。お正月は皇居一般参賀や箱根駅伝帰着のイベントがあり大変な混雑でしたが、落ち着きを取り戻した(平日の日中はガラガラ)ようです。この写真は24㎜のデジカメで撮っていますが、ご覧のように駅舎の全体は収まりません。また、高層ビルに囲まれているため駅舎が日影になりがちです。思ってる以上に面倒な撮影ポイントのようです。

010803010804テラス皇居側からは皇居前広場、二重橋、宮内庁庁舎(の屋根)、坂下門(工事中)や国会議事堂が遠望できます。眼下がいわゆる「行幸道路」で、東京駅/中央停車場が”皇室の為に造られた駅”との感じがします。右)ビル間から皇居富士見櫓、巽櫓(桜田櫓)と桔梗門の一部が見えます。この櫓は伏見櫓とともに江戸時代からの建築物です。

010805010806こちらは「丸ビル」の5階のテラスからの撮影です。やはり駅舎全体は収まりません。こちらのテラスは新丸ビルほど広くありません。丸ビル、新丸ビルともに、店舗の開店時間は11時からです。云うまでもなく事務所棟は許可なく立ち入り禁止となっています。

婚活の神様・東京大神宮

010705010701婚活の神様として有名な『東京大神宮』です。なんでも今年の初詣は2万人からが参拝されたそうですが、そう広くない社殿に2万人とは…!大変な混雑だったでしょう(笑)。ご祀神は「天照皇大神」と「豊受大神」つまりはお伊勢系の神社です。”縁結びの神様”と称しても、あながち間違いではないのですが…。ちょっと違うような気がしないでもありません。1880年に有楽町に鎮座した皇大神宮遙拝殿が起源で「日比谷大神宮」と呼ばれていました。1828年に現在地に再建・遷座して、以降は「飯田橋大神宮」と呼ばれ、昭和21年に現在の「東京大神宮」として再発足しています。最近は婚活の神様として知られ多くの女性参拝者が訪れていますが、これは明治年間に神社の母体であった神宮奉賛会が神前結婚の儀式を創設し、その後神前結婚式のスタイルが奉斎会各県本部・各支部によって全国に広められ経緯により、「神前結婚式発祥の神社」の謂れをもって婚活の神様となっているようです。現在でも神前結婚式は松屋百貨店の関連会社により「東京大神宮マツヤサロン」の名称で運営されています。

下左)拝殿の風景です。本殿はコンパクトですが、おみくじ等の縁起物は”大充実”しています。
下中)”絵馬”がずらりと…。お願い事は圧倒的に”良き出会い”のようです。
下右)もしかすると神社より大規模な結婚式場です。やはりこれも”多角経営”というのでしょうか?
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