旅の案内人・リターンズ

「NPO江戸東京文化研究会」のスタッフ日記です。観光案内にないような話も…

2013年03月

JR浜松町駅ホームの…

031901031902この画像を撮ったのは3月中旬の風の強い日でした。季節がらなのでしょうか(?)オレンジの繋ぎの服を着ていて一見すると消防署の出動服の様に見えます。いまさらですがJR浜松町駅ホームの小便小僧 は3.4番線ホームの品川よりにあり、昭和27年の鉄道開通80周年記念に寄贈されまのが始まりのようです。とはいうもののこの場所は改札口や中央階段から遥かに遠く、チット見つけにくい場所にあります。着ている服は港区のボランティア団体により折々に衣装が替えられているようで、”コスプレ界の王者”に君臨しているようです。この小便小僧はベルギーのブリュッセルが起源とされ世界のアチコチに同様な像があるようです。発祥の地ブリュッセルには”小便小僧”と対をなす”小便少女”という像があそうで…。見てみたいような気にもなります(笑)
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東横線の渋谷駅が改装されたり、小田急線の踏切廃止工事が完成なりしています。鉄道マニア(鉄ちゃん)には妙な区分けがあるらしく、最終セレモニーで「ありがと~」とか「さよ~なら」とか大声で叫んでいるのを『泣き鉄』というそうです。これには久々に大笑いしました。

KITTEビルに来ってネッ!

032102032101『KITTEビルに来ってネッ!』…企画会議だったら真っ先にボツになる駄洒落コピーですね。東京・丸の内に”JTタワーKITTE”なる複合商業施設が本日オープンしました。ここ数年で「丸の内OAZO」や「IIYO!!」だの商業施設が開業、丸ビルや新丸ビル等を入れると多くの店舗や飲食店等がオープンしています。飲食店などの数はそろそろ飽和状態になるのでは…?飲食店は潰れ難いといっても”値段のお高い店”ばかりが増えてもという感じです。今は復原駅舎の人気で賑わっているようですが、駅舎の人気もせいぜい1年程度でしょうか(?)。パンダに子供が生まれたら、一挙に”上野公園”となるでしょうね(笑)。視点は異なりますが、東京駅構内のエキュート他でも、最近は朝っぱらから『限定商品でぇ~す』とか『初お目見えでぇ~す』等の売り子の”黄色い絶叫”が耳につきます。売上げに陰りが見えてきたという事かも知れません(?)
閑話休題。「JTタワーKITTE」はさすがにオープン当日だけあって大変な混雑模様でした。ショップだのレストランだのの話はTVでやるでしょうからそちらに任せて、6階屋上庭園からの東京駅丸の内駅舎の展望を掲載します。丸ビル5階、新丸ビル7階に比べると凡庸な眺めです(!)

1)皇居方面はこんな感じです。坂下門と宮内庁の一部が遠望できますが…。
2)南口塔とステーションホテルの宴会場部分です。ビルの影がどうしても写り込みます。
3)東京駅ホームが見渡せます。鉄ちゃん達は人気のポイントになるかも知れません。
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赤坂・美喜井稲荷‥写真

032003032001港区赤坂『美喜井稲荷神社』の2回目の掲載です。ある書籍に「もともとは、火事を知らせて飼い主を救い、自分は焼け死んだ猫の霊を祀ったもの」との記載がありましたが真偽のほどは判りません。青山通りを赤坂見附交差点から青山方面へ。道路反対側は、神道系と仏教系の稲荷社が同居している「豊川稲荷東京別院です。


032002032004豊川稲荷東京別院の向かい側、「とらや」の角を左に折れます。このお店、正式名称は「虎屋」なのですが…、駐車場にはいまどき案内係が誘導しています。老舗らしい”歓迎すべき無駄”ですね。隣のビルの2階が『美喜井稲荷神社』です。ビルの入口と神社階段は別々に造られています。植込みが見えるビルは「とらや」です。


032005032006見上げると「美喜井稲荷」との表記があります。境内はそれほど広くありません。銀座などで見かける”ビル敷地内神社”と大きく異なる印象はありません。普通に立ち寄って普通にお参りしても何の違和感も感じないと思いますが…。以下の写真のように狛犬ならぬ”狛猫”だったり、摩訶不思議な彫刻があったりします。


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赤坂日枝神社・猿

031601031602猿を”神使”とする神社には山王系(日枝神社)・浅間神社系・庚申系(猿田猿系)の3系統があるようです。山王信仰の祀神は比叡山の地主神・オオヤマヤマタイ神とされます。「山王」の社号は天台宗開祖の”最澄”によるもので、比叡山延暦寺に天台宗を開いた最澄は山王信仰の総本社である日吉大社を鎮護神としています。時代を経て天台宗の全国への波及とともに山王信仰も広がっています。赤坂山王神社は…徳川家康も山王の猿を深く信仰し、江戸入府の際に城内に日枝神社を祀ったそうですが…このあたりは830年頃に円仁・慈覚大師が川越・喜多院を造営する際に滋賀坂本から日枝大社を勧請し、後に太田道灌が江戸城築城の際に、この川越日枝神社から分祀したとする流れが正しいようです。と、川越日枝神社は云い赤坂日枝神社も認めているようです…
 社殿前には、赤い服を着た”狛猿”が左右一対置かれています。神門の左右には烏帽子を被り、正装して御幣や鈴を持つ「神猿像」があります(ガラスの中に置かれているので写真がボ~ッとしています)。どうして猿が神使となったのかは良くわからないようですが、猿固有の強い繁殖力、お産の軽さ、子供への愛情などから夫婦円満、子宝安産、子育てのご利益に結び付いたようです。
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日比谷の街にゴジラ咆哮

031001031002誰もが知っている『ゴジラ』の発祥の地(?)は「日比谷だったのか…?。ゴジラ像のある日比谷シャンテ」という所業ビルは正式名称を”東宝日比谷ビル”といい、昔の日比谷映画劇場と有楽座の跡地に1987年に建設されました。「東宝」となると『ゴジラ映画』となり、「ゴジラ記念碑」と来るわけです。確かに論理的破綻はありません…。台座には「このゴジラが最後の一匹だとは思えない」という、生物学者山根恭平博士によるゴジラ映画第1作の有名なセリフが刻まれています。ゴジラ映画シリーズは1954年の第1作から2004年の「ゴジラFainal Wars」までの50年間で28作創られています。核実験の影響で登場した身長50mの凶暴極まりない大怪獣として登場し”Vsシリーズ”を経て子供達の味方のアイドル怪獣にされたりの迷走を続け、平成時代には過去のシリーズ何作かを強引に無かった事として”平成ゴジラシリーズ”として復活したりしました。様々な展開論を駆使してきたのですが、第28作をもってシリーズ終了となりました。このゴジラ像はフォルムからすると平成ゴジラシリーズのゴジラのようです。

日暮里・吉村昭コーナー

021802021803荒川区東日暮里・日暮里図書館内に作家・吉村昭コーナーがあります。細心な調査、取材に基づいた歴史小説などで多くの文学賞を受賞した氏は、この東日暮里の街で生まれ育っています。ここは図書館内の一角でとても”記念館”と呼べる規模ではないのですが、氏から寄贈された原稿や愛用の万年筆が(少しだけ)展示されています。谷中の街歩きや日暮里繊維街とは多少方角が違っているので訪れるには”わざわざ感”があります。それにしても、氏の功績からしたら展示内容があまりにもお粗末で愕然としてしまいます。熱心なファンでしたら激怒するのではないでしょうか(苦笑)。持論ですが「作家(芸術家)は、残した作品でのみ評価されるべきだ…」と思ってはいますが、この内容はあまりに寂しすぎます。もう少しなんとかならんものでしょうか(!)

谷中の超美人・笠森お仙

022501022505 江戸時代は宝暦年間、谷中の笠森稲荷門前のお茶屋「鍵屋」で働いていた看板娘が有名な美人『笠森・お仙』です。明和年間の浅草寺の『柳屋』という楊枝屋の看板娘『柳屋・お藤』と人気を二分して、更には二十軒茶屋の水茶屋「蔦屋」の看板娘『蔦谷・およし』も含めて江戸の三美人としてもてはやされたそうです。家業の水茶屋で働いていたお仙は浮世絵師・鈴木晴信の美人画のモデルとなり、江戸中のその評判が広がって、お仙見たさに笠森稲荷の参拝客が増えたといわれています。人気絶頂だったお仙はある日を境に突然鍵屋から姿を消しまいます。実際は結婚したのですが…。なんだか現代のアイドル・タレントにも繋がるようなお話です。
江戸時代、谷中には”大円寺”と”福泉院”の二か所に笠森稲荷があり、お仙の実家は福泉院前でした。幕末の上野戦争で福泉院は焼失・廃寺となってしまい、明治26年に福泉院跡に建立されたのが現在の「笠森稲荷」のある功徳林寺/くどくりんじ(台東区谷中7-6-9)です。

022503022504功徳林寺から三崎坂を下ったところ、幽霊画で知られる「全生庵」をもう少しく下った辺りに、日蓮宗の「大圓寺」があります。こちらのお寺には、お仙の当時全く新しい絵画様式である多色刷り版画「錦絵」に描いた絵師鈴木春信の「錦絵開祖鈴木晴信」碑と「笠森阿仙の碑」の二つの碑が大正8年に建てられています。山門脇には「瘡守稲荷安置」との石碑があり”瘡守”と”笠森”を混同して間違えたらしいのですが、お仙縁の笠森稲荷あった場所は、現功徳林寺の場所が正しいようです。なんでこんな事になってしったのでしょうか(苦笑)因みに両寺院は徒歩5分程度の距離です。右は本堂の写真です。向かって左が経王殿で、右が本尊の瘡守薬王菩薩を祀る薬王殿とありますが、入口が二つあるような珍しい造りになっています。
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