あまり知られていない話ですが、郵便物の収集に支障がなく、ある程度の郵便投函数が見込める場合などでは取扱料金を支払って”私設ポスト”を設置することができます。Pt↑)は千代田区丸の内2丁目の重要文化財・明治生命館内の「私設郵便函」です。上層階に向かってダクトが付けてあり、上階で投函された郵便物はこの函までニュートンの法則で落下、まとめて郵便局が集荷する仕組みになっています。この明治生命館は昭和9年の完成で、その2年後の昭和11年完成の国会議事堂にも同じ設備が付けられています。
Pt↑)は郵便物の投函口です。アメリカ「CUTLER社」の製品が使われており、国産資材に拘って建てられた国会議事堂では数少ない外国製です。明治生命館では投函口が塞がれ使用されていませんが、国会議事堂では、3階から地下1階の集荷函までのダクトで現役使用されています。=国会議事堂内は撮影の制限がありPtはありません=
似たようなモノですが、こちらは丸の内野村ビル内の「私設郵便函」です。ダクトがなく単独で機能しています。利用案内には、月~土までの利用で日・祝の集配はない旨が記載されています。明治生命館と同じなのでダクト部分は外されたのかも知れません。
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ついでながらPt↓)は明治生命館内のアメリカ製の「真空掃除機装置」です。要は掃除機なのですが吸引口はかなりの数が設置されています。こちらも国会議事堂にも同じ設備があり、国会では現役使用されています。蓋をあけると真空状態で、長さ20mほどの吸引ホースを差し込みゴミを吸い込む仕掛けです。日銀の旧館にもありますがこちらも使用されていません。