atago_3atago_4港区虎ノ門3丁目、愛宕山の裏手に浄土宗「英閑院」あります。 別称「猿寺」と称され本堂前に一対の石猿が狛犬状に置かれていますが、繋がりがイマイチ判りません。
このお寺には江戸時代にオランダの医学書『ターヘル・アナトミア』の日本語訳である『解体新書』の出版に携わった杉田玄白の墓所があります。蘭学者・前野良沢(学者肌)が翻訳、蘭医者・杉田玄白(実務肌)が出版に尽力した画期的な共同作業なのですが、出版時に前野良沢の名前を記さなかったため、杉田玄白の「仕事」として一般的には知られています。吉村昭氏の小説『冬の鷹』には「解体新書」の翻訳過程から、出版を期に医家としての名声を博してゆく杉田玄白と自らは世に出ることを避け一蘭学者として老いてゆく前野良沢との人生の対比が興味深く描かれています。
開発担当より販売実務担当の方が評価されるのは、現代でも良く耳にする話ですね。