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JR王子駅から国道122号線を5分ほど歩き、大通りから30m位入った地に『装束稲荷神社』はあります。祀神は『王子稲荷神社』と同じ祀神です。ここは毎年の大晦日の晩に関八州(京都より東の意)の狐たちが集り、関東総司の王子稲荷神社へ初詣に出かけるという伝承があります。このての「伝承」にツッコミを入れるのはどうかと思うのですが、思違いや記憶違いの絡んだ糸を解いていこうと思います。
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かって付近には榎の大木(装束榎)があり狐たちはこの榎の根元で衣装を改めたとされ、安藤広重の浮世絵にも描かれています。時代をへて榎は失われ場所もやや移動し今は榎があった場所に装束稲荷神社と「榎の碑」が造られました。つまりは狐たちが集合して装束を改めたのは「榎の大木」であって稲荷神社の神域ではないという事です。
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位置関係は「王子稲荷神社」は崖の中腹、「榎の大木」は平地となります。王子稲荷と装束稲荷の距離は(JR線路を挟んで)直線で数百mしかありません。この場所に数の関八州(京都より東の意)の狐が集まって、装束を着替えるとなると大変数の狐のひしめく様子が思い浮かびます(笑)。近年、地元の有志より平成5年からは伝承を元に「狐行列」が復活したようですが伝承同様に賑わうようになると良いのですが…。
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「装束稲荷神社」には、スマートな体系をしたブロンズ製の「鍵」と「玉」を咥えたきつね像が左右一対にあります。石造りとは質感が異ってもても良い作品だと思います。王子には狐の行列に纏わる伝承があります。落語にも「王子の狐」という演目がありますが、話の内容もらしき伝承も両者のは関連性はなく全く別の話となります。
諸々のグッズ関連は神社向いの商店で扱っているようです。
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