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この『王子稲荷神社』は、大晦日の夜に諸国のキツネ達が神社近くの”榎”の下で装束を整え『王子稲荷神社』に初詣するという伝承で有名です。創建は平安時代以前とされる古社で、ご祀神は「宇迦之御魂神」・「宇気母智之神」・「和久産巣日神」が祀られています。関東稲荷総社…【この”関東”とは東北も含めての東国三十三国をさします】…の格式を持つとされています。関東を治めた北条氏、そして徳川氏からは社格200石という江戸市中の他の神社にくらべても破格の扱いを受けています。江戸市民からも神社一番人気を続けたそうで、歌川広重の「名所江戸百景」にも「王子装束ゑの木大晦日の狐火」はよく知られています。 王子稲荷社は幼稚園を併設しているため、平日は幼稚園わきの坂道から入ります。本殿からさらに右奥に進むと、江戸時代から伝わる「願掛け石」があります。さらに奥にある「狐の穴跡」は、落語「王子の狐」の舞台にもなっています。
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