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熊野には日本神話に登場する神社が多く、ここ熊野『花の窟(いわや)神社』もその一つです。ご祀神は『日本書記』の「国うみの舞台」に登場する「イザナミノミコト」と「カグツチノミコト」、神話では「イザナミノミコト」が火の神である「カグツチノミコト」を生んだ際に大やけどを負い、それがもとで亡くなっています。その亡くなった場所がこの地であるとされています(!)。他とは異なり社殿など一切なく、ご神体は高さ45mの巨大な岩(窟)です。
この巨大な岩窟を見た古代の人々が「イザナミノミコト」終焉の地として神話の世界と結びつけたのは、無理からぬことです。まさに太古の自然崇拝の名残そのもの。熊野三山信仰や伊勢神宮信仰が確立する以前から信仰されていた、考えてみればとんでもない神社です。
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桜井・大神神社で触れましたが『花の窟神社』も”日本最古の神社”とされています。ご神体の前に立つと神社というより「墓所」の性格を強く感じます。平成16年に花の窟を含む「紀伊山地の霊場と参詣道」が世界遺産に登録されています。昔は国立公園や国定公園、TVドラマの舞台などで観光客がドット増える現象がありましが、今の時代はそれが「世界遺産登録」なのでしょうかねぇ。お話によると、ここへ来て”パワーをもらった”と喜んで帰る輩が増えたそうです。それはそれですが…。確かに巨大なご神体には圧倒されるのでしが、由緒来歴を知れば、とてもパワー・スポットなどと言う安易な場所ではないのが、おのずと判ると思うのですが…。
鳥居の奥に本殿などはありません。画角に収まらない巨大な岩壁が御神体で「イザナミノミコト」と「カグツチノミコト」が素朴に祀られています。
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