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史跡・名刹巡りをしていて留意しなければならないのは敷地の広さの往時との比較です。この泉岳寺も現代の感覚で見ると狭く感じますが、昔は広い敷地を有する寺社だったようです。元の泉岳寺には総門・中門・山門と三つの門があり、総門は地下鉄泉岳寺駅出口、ビル2階の稲荷社あたりとされ、現存しているのは中門と山門だけなのです。やはり広大な敷地です。「泉岳寺」の額が付けられた山門の脇には、「大石内蔵助吉雄」の銅像が建っています。この銅像もご本人同様に流転を繰り返しています。元々は浪曲の宗家・桃中軒雲右衛門により鋳造され、その後所有者が転々として泉岳寺に寄進され、大正10年12月14日に除幕したものとあります。内蔵助が元禄羽織を着て、連番状を手に東の空(赤穂から江戸方向)をじっとにらんでいる姿を表しています。モロに「仮名手本忠臣蔵」からのイメージなのでしょう(笑)。
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