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高崎線の行田駅は通勤圏ならではの駅前ですが、JR熊谷駅で秩父鉄道(Suica使えません)に乗り換え降り立った「行田市駅」は昔と変わらぬ埼玉感が漂ういます。行田市といえば数年前は映画「のぼうの城」で、最近は某作家の原作のご都合ドラマで名を馳せています。駅前は鐘、太鼓、幟で大盛り上がりかと思えば・・。閑散としています。Pt↑)はこの地方のソウル・フード「ゼリーフライ」です。行田市内の30数店舗で食べられ”Map”まで用意されています。「ゼリーフライ」はパン粉の付いていないイモコロッケで現代レベルなら旨いとはいえません。もう一方の「フライ」てのは厚みのないお好み焼きで、こちらの方が好みです。明治以降付近には繊維関連工業が発展、働く女工さんの”おやつ”としても食べられていたようです。数十年ぶりに食べたのですが、懐かしいとは思っても旨いとは思いませんでした(苦笑)。
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で、そのフライ(1ヶ100円)を食べたのが【国登録有形文化財 旧小川忠次郎商店店舗及び主屋】の「忠次郎蔵」で現在は手打ち蕎麦の店となっています。大正14年に造られた2階建ての土蔵造りです。丁寧に手が入れられ、飼い猫の鳴く声が聴こえ、もちろん蕎麦は旨くて食事だけで帰るのはもったいない様な気がしてきます。
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まさにコレッという感じの「時田蔵」です。”かるた足袋”で一山当てた時田啓左衛門商店の足袋蔵とあります。この奥側に明治36年建築の足袋蔵が連なっているようです。Ptの建物は建築年代が不明のようですが、数棟の蔵を有する商店なんざぁそうあるものではありません。「行田の足袋産業全盛期の面影を残す貴重な建物群」まさにそんな感じです。
Pt↓)の蓮華寺の山門から見て突き当りが「時田蔵」です。明治以降に足袋産業が興り足袋蔵や足袋職人の長屋が連なっていたようです。足袋蔵や足袋商店、事務所兼工場跡など面影が(薄く)残っています。文頭でも触れたように秩父鉄道「行田市駅」は正しき埼玉県の田舎駅です(笑)。
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