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昭和63年から平成7年までの年月をかけ門司港周辺の外国貿易で栄えた時代の建造物を核に「大正レトロ」をコンセプトに整備した観光スポットが『門司港レトロ』で国土交通省の都市景観100選を受賞しています。かなり大きな金額が投じられ、行政の頑張りが感じられます。残念ながら関東の旅行業者のツアー企画では北海道・沖縄・京都ほどの人気がなく同じ九州でも長崎ほど人気がなく門司&下関企画商品は売れない傾向は何十年過ぎても変わっていないようです。
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Pt↑)は大正6年(1917)に大阪商船(合併後は商船三井ビル)の門司支店として建設された『北九州市大阪商船ビル』です。地上2階、木造・一部コンクート造、平成11年には登録有形文化財に登録され、建設当時からの八角形の搭屋は門司港を象徴するで建造物であったことでしょう。
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『北九州市旧門司三井倶楽部』は大正10年(1921)に三井物産門司支店の社交クラブとして造られた洋風の本館と和風館などからなる建物で大正11年にはアインシュタインが宿泊したのがご自慢のようです。昭和24年からは国鉄が所有し、国鉄清算事業団の後北九州市に譲渡されています。元々は市内の別の地区にあったものでレトロ地区に移築されています。平成2年(1990)には重要文化財に指定され、平成19年(2007)には近代化産業遺産に認定されています。
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『北九州市旧門司税関』は明治45年(1912)2代目の門司税関として建設され昭和2年(1927)に3代目の庁舎が完成するまで使用されました。昭和20年(1945)の門司空襲の時に被害を受け応急的な修理がされ倉庫として使われていました。そののち門司港レトロ事業の一環として平成3年より4年間かけて修復され、平成19年に近代化産業遺産に認定されています。
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少しニュアンスが異なる『北九州市立國際友好記念図書館』は、1995年に北九州市と大連市の友好都市締結15周年を記念して大連市のロシアにより建設された建物の複製です。複製とはいえ門司港レトロには違和感なく溶け込んでいます。Ptは早朝に撮ったもので人はほとんど映り込んでいません。他にも「海峡プラザ」という商業施設や黒川紀章氏設計の「門司港レトロハイマート」という展望施設付きのマンションタワーがあるのですが、いずれもが開館前でした(苦笑)。