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大國魂神社の「六所宮」のうち六之宮とされる「杉山神社」を調べてみました。驚く事には「杉山神社」は横浜市一帯と川崎、町田周辺を限定で鎮座し、江戸時代には72社あったとされ現在でも40数社あるそうです。狭い地域にこれだけの密集度とは氷川神社どころではありません。しかも、延喜式に記載の「杉山神社」と推定される神社は4社ほどあるようです。
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という事で数ある杉山神社のうち大國魂神社の例大祭「くらやみ祭」に参列している横浜市緑区西八朔町の「杉山神社」へ行ってきました。JR横浜線・十日市場駅(快速停らず)から徒歩15分程度です。駅を背にして緩い坂道を下るとほどなく河岸段丘の耕作地帯に出ます。恩田川の川沿いの高台に神社はあり、これだけでも「古社」の立地要件は満たしています。
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この神社は神職が常駐していないようですが、神域はよく手入れされ石段脇には横浜市緑消防団第三分団が控えています。バス停脇社標には「延喜式内社武蔵総社六之宮杉山神社」とあり、30mほど離れた場所には一部が壊された(?)杉山神社のみの旧社標がありました。石段を登ると「昭和16年西八朔青年団解散記念」とある狛犬が迎えます(苦笑)。ご祭神は「五十猛命=素戔嗚命の子」。配祀神として「大日霊貴命=天照大御神」・「素戔嗚命」・ 「太田命=誰?」となっています。
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神職不在の神社は”荒れ果て感が顕著なのですが、この神社は地域で大切にされている感に満ちています。見渡せば河岸段丘を流れる恩田川。人々の暮らしを見守ってきた神社なのでしょう。拝殿には大國魂神社宮司による「延喜式内社武蔵総社六之宮 杉山神社」の社額があります。論社論争中という話ですが言い切って良いものなのでしょうか?
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