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2021年01月。最近レスリー・ウェストの動画がYouTubeにやたら掲載されているので妙だなと思っていました。どうりでレスリー・ウェスト(レスリー・ワインスタイン)は昨年2010年12月23日に亡くなっていました。1945年生れなので享年75歳です。全盛期は関取並みの巨漢、後年は糖尿病の悪化で右足切断までしているので心配でしたが、また一人ギターヒーローが逝ってしまいました。ハウリング(フィードバック)を絶妙にコントロール、ピッキング・ハーモニックス、バイオリン奏法と巨体に似合わない繊細な音色が特徴でした。Pt↑)はWEST, BRUCE & LAINGで来日予定がジャック・ブルースのドタキャンで急遽「マウンテン」が再結成されての武道館公演の初日ブートと大阪公演のオフィシャル盤です。
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Pt↑)1973年8月25日の武道館公演のブート2種とオフィシャル盤の大阪公演です。オフィシャル盤は紙ジャケ再発盤「異邦の薫り」では曲順はLP盤に準じ、最初CD化のADD盤では1CDに演奏曲順で収録されています。ブートでは当然演奏順です。30分を超える”ナンタケット”は無責任な評論家により「退屈の極み」とか「拷問」とか散々の云われようでした。次々と変化するベースのリフに反応して発展させていくメロディアスで繊細なギターソロを冗長だとか退屈だとか評したのはどこの馬鹿でしょう。武道館公演は酔っていたのかあの巨体が寝転がるなどの姿が強く残っていますが、歪まくりのフェリックスのベース、レズリーのレスポールJrの音色。ひたすら「すんげぇ!」の大興奮でした(笑)。
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白黒のテレビ画面に映るカーリー・ヘアの巨体、フロントが外された"ギブソン・フライング V"でのRoll Over Beethoven(記憶曖昧)に圧倒されて買ったLPがフォーク・ソングのハード・ロック仕上げのような「Climbing」。Pt↑)上段はA面がライブ音源の「悪の華」。この音源は上左の「Fillmor East Last Day」Box Setに編集前の演奏が収録されていますが、マウンテンのライブでは最高のデキだと思います。下段左のBest盤にはレアな長尺のStormy Mandayのライブが収録されています。左はオフィシャルなれど良く判らない盤でジャケがチープです。
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左Pt↑)上段右は17分の”ナンタケット”が収録されたライブ盤「暗黒への挑戦」です。録音場所がバラバラなので「やっつけ仕事」なのかも知れません。この”ナンタケット”が一番好きです。左がそのナンタケット以外の演奏曲が収録されたブートは極々普通のブートです。下段左は正体不明のブート。右はFM音源のオフィシャル盤ですが”ナンタケット”の編集が雑です。
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レスリー・ウェスト(マウンテン)にはVol 16で完結する(?) 『Official Live Mountain Bootleg Series』があります。音質も音源もバラバラです。フェリックスとのMOUNTAINあり、レスリーがMOUNTAINを名乗っているのもありで一貫性はありません。このシリーズの最後の1枚を手に入れるのに5年以上かかりました。不定期発売で最後の1枚は発売元にも在庫なしで「存在が疑わしい」まで書かれたブツを某中古店で発見した時は大笑した記憶があります。最近はダウンロード版でウッド・ストックの完全版のMP3があるようです。
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レスリー・ウェスト(マウンテン)はクリームにプロデュサーだったフェリックス・パパラルディがレスリーを発掘して結成したバンドです。絶頂期(1969~1972)でのフェリックスの妻のゲイル・コリンズ作のLPジャケも印象的でした。そのフェリックスも1983に妻のゲイル・コリンズに射殺されるのですから世の中判らないものです。Pt↑)は数年前に珍しく予約・大人買いしたマウンテン紙ジャケ(この時期のSONY渾身の出来です)。元々「マウンテン」はルスリーのソロ・アルバムのタイトルでそのままバンド名となっています。フェリックスと別れた後のレスリーは多くの作品を残していますが、商業的には成功したとはいえないのが残念です。さようなら レスリー・ウェスト!