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二葉百合子の歌で有名な『九段の母』(オリジナルは昭和14年の塩まさる)では東北地方に住む高齢の母親が戦死して靖國神社の祀らる息子に逢いに来たという歌詞で、♪上野駅から九段まで勝手知らないじれったさ ~♪が1番で、2番の♪空をつくよな大鳥居~♪と歌われる大鳥居がこれです。この第1鳥居は大正10年に初代が造られ昭和18年の撤去後、昭和49年に銅鳥居で再建されました。柱高が約25m、上方の笠木が約34mとやはり巨大です。
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久しぶりの靖國神社は参道を含め年々整備が進んでいるようです。銅像は靖国神社の前身『東京招魂社』の創建に関わった「大村益次郎/村田像六」で銅像は明治26年に造られました。見えにくいのですが銅像後方に黒づくめの一団が(間隔をあけて)40-50人並んでいます。最初に見かけた時は”出棺待”かと思ったのですが、コレ隣接の某学園の児童をお迎えの父兄の列なのです。頭から靴の先まで黒装束の決まりがあるらしく、木々の中にいる様は新興宗教かと思ったものです(笑)。
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第2鳥居は明治20年(1887)に大阪砲兵工廠で鋳造された青銅製で、靖國神社の鳥居としては古い鳥居となるそうです。売店兼休憩所は建て替えられてキレイになりました。建物の向い側が観光バスで参拝の駐車場です。道路を一本隔てると左右に昭和10年に富国徴兵保険(現富国生命)奉納の大灯籠があり、右の灯籠には旧海軍、左の灯籠には旧陸軍関連の戦闘場面のレリーフが埋め込まれています。
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神社建築の大家として知られる「伊東忠太」の設計による16弁の菊花紋章が付けられた『神門』は昭和9年完成です。神門を抜けれると平成18年に建て替えの木造の『中門鳥居』に辿りつきます。神門をくぐって右側には鳩マンションがあり多数の”純白の鳩”が飼われています。純白の鳩が靖國神社所属の鳩で普通の鳩はいわば「野良鳩」です。
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靖國神社南門近くに本殿玉垣に寄り添うような鳥居があります。神社の境内案内図にも表記がないのですが「鎮霊社」と思われます。ペリー来航から大東亜戦争終結まで国家の為に戦場で亡くなって英霊が靖國神社に祀られ、外国人や国家反逆者の西郷隆盛、会津戦争の白虎隊など合祀ができない霊が祀られます。吉田寅次郎(松陰)や坂本竜馬が祀られているのは今でも納得できないものがあります。
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「鎮霊社」の手前に「神道無念流錬兵館跡」なる碑が建っています。時代劇ファンの一部なら知っているでしょうが、江戸文政年間に斎藤弥九郎により開かれた剣術道場で北辰一刀流や鏡新明明智流と並ぶ神道無念流の道場があった場所です。