旅の案内人・リターンズ

「NPO江戸東京文化研究会」のスタッフ日記です。観光案内にないような話も…

CD棚を探してみると

悲しみの ロイ・ブキャナン

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 ロイ・ブキャナン。【ストーンズからの加入依頼を断った男】として有名ですが、彼の演奏スタイルがストーンズに合うかは甚だ疑問です。風貌も地味といえば地味です(苦笑)。名盤として挙げられるのが実在の”ロイ・ブキャナン精肉店ジャケ”の『Live Stock』と近年登場の拡大盤『Live at Town Hall 1974』です。拡大盤はアレレという間に廃盤の様子(笑)。これってテレキャスターの音なのかいな?なのですが…。
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『Live Stock』にはBootのCDRがあり、両者のDisc 2に収録曲は丸っきり違っています。左は1977年の日本公演LiveでLP時代は聴き倒し、CDではEU盤、紙ジャケ仕様の日本盤は今でもお気に入り、HeyJoe~Foxy Ladyの繋ぎはたまりません。ボリュームノブでのバイオリン奏法、ダブル・チョーキング、ピッキング・ハーモニクスとダニー・ガットンとはまた違う音色を紡ぎ出します。流行りだったとはいえ、よく『Live in Japan』は制作されたもんです(笑)
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Pt↑)左はメジャーデビュー前の作品で1971年のどこぞのクラブでのLive盤です。右のLive盤は日付の記載がなく内容が良く判りません。The Bandの前身のロニー・ホーキンスはロイの従妹なので、ロビー・ロバートソンとも顔見知りだったでしょう。ロビーのペケペケ・ハーモニックスはブキャナンに教わったのかも知れません。
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ベックの「悲しみの恋人たち」はロイに捧げられた曲なのは有名で、エリックもかなり意識していたようです。ここにはLive盤ばかりですが、ブルーズやカントリー等々の多彩な演奏を展開しています。若く影響を受けやすかったイギリスの若造達にはさぞ衝撃的だった事でしょう。『Gitar on Fire』と『Live Amazing Gracs』、『American Axe』は寄せ集めLiveですが、ハズレは少ないようです(笑)。
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こちらはEU制作の企画盤でしょう。右は1985年のドイツのTVでの収録です。ロイの使用するフェンダーテレキャスターは1953年製だそうです。後年はレスポールも使用し、ロイの名前を冠したフリッツ・ブラザース製のEMG 3発の「ロイ・ブキャナン ブルースマスター」はゲイリー・ムーアや日本公演でのジョージ・ハリスンが使用していました。
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残念な事に、彼は1988年8/14に48歳で自ら命を絶っています。Polydor(Chronicles)からの数すくないロイにBest盤です。10数枚のオリジナル作品があっても知る限りにAnthologyはこれだけ、ヤフオクでも格安で人気の無さの証明のようです。Ptで見るようにフィレットのない所で音をだすのは簡単なテクではありません。

アレサ これさ フランクリン

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レディ・ソウルことアレサフランクリンが亡くなったのは2018年でした。2021年に彼女の伝記映画が公開され、そして『アレサ・フランクリン・アット・フィルモア・ウェスト』が1CD(10曲)→2CD(23曲)を経て4CDの完全盤として再発されました。以前のRhinoからの4CDは絵にも書けないほどの高額なのでこの再発は有難い事で、中古ショップはざまぁです。
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ある時はハンバーガーショップの女主人、ある時は中古車販売店の女社長。映画「ブルース・ブラザース」はとにかく素敵な映画でした。CD作品でも彼女のバックは(笑)大物ばかりでコーネル・デュプリーとにかく弾かないギターは衝撃でした。これらの『ゴスペル・ライブ』では彼女のルーツです。1972年のL.Aの教会でのライブ盤『至上の愛』は涙モンです。1982年のジャマイカでのライブ盤は珍しやのブートです(笑)。
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アレサ・フランクリンの5CD boxも3作目です。単純計算で15CD。さすがに【レディ・ソウル】と呼ばれた事はあります。1985年の『フリー・ウェイ・オブ・ラブ』・1980年アリスタに移籍しての『アリサ』・1891年の『What You See is What You Sweat』・1998年の『ア・ローズ・イズ・スティル・ザ・ローズ』・2003年の『So Ⅾamm Happy』。流石にやっつけ仕事はありません。
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Aretha Franklin 5CD Box Vol 2には1967年の『Aretha Arrives 全米5位』・1969年の『Soul ‘69 69年 全米15位』・1970年の『This Girl’s In Love With You』・1972年の『Young Gifted & Black 全米11位』・1968 年の『Aretha In Paris』とアトコ時代の彼女の全盛期名盤ばかりです。圧倒的な歌唱力が聴けるこのBox Setは嬉しい限りです。
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Aretha Franklin には多くの作品が残されていて、この5CD Boxには1968年の『Aretha Now 全米3位』・1967年の『I Never Loved A Man The Way I Love You 全米2位』・1968年の『Lady Soul 全米2位』・1971年の『Live At The Fillmore 全米7位』・1970年の『Spirit In The Dark 全米 25位』と箱のショボさはさて置いても名盤の数々!このBoxでのFillmoreは今となってはダイジェスト盤になってしまいました。
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Timeless Classic Albumsなるシリーズからの5CD BOXです。何気に購入したのは良いのですが、アレサの極々初期の作品のようです。代表曲の「Respect」はオーティスのカヴァーのように他人のオリジナルを歌っても、アレサが歌うと”アレサの曲”になってしまいます。マドンナなんざぁまだ小娘です(笑)

馬鹿を言うな!BBAライブ

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ベック・ボガート&アピス(BBA)の1973年の日本(大阪)公演と1974年のRainbow Londonの4CDの発売情報を聞いてどれだけ期待した事でしょう。Amazon価格が¥9721と嘗めた価格に驚き、日本公演40周年記念盤で演奏順に直したのを元に戻した事に激怒。水着の姉ちゃんなら話は別の写真集なんかいるかい!¥9721の価値はどこにある…(苦笑)。
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今回はSony系ではなくRhino編集、Sonyマスターが使えなかったのでしょうか?。名門Rhinoがティムとベックが亡くなったをいい事に西新宿某店の如くの追悼盤商売が疑われます。BBA日本公演は1973年5/14が東京、5/16が名古屋、5/18・19が大坂です。正規版は大阪公演からでTonight I'll Be ~とPeople Get Redyが未収録です。この2曲が入って演奏順だったらいう事なしですが、現代技術で音圧を変えただけなら¥1000の価値もありません。Pt↑)は5/14の武道館ブート2種です。
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「Rainbow 1974 1st Show」は以前から名音源とされ元ネタはFM放送音源のようです。Bootでは1CDに11曲、今回盤は2CDに11曲とこれまた疑問が生じます。驚愕の音源の登場!⇒何をおっしゃる うさぎさんです。BBAの活動期間は2年ほどで、恋焦がれて一緒になってもおいらが大将の二人、ベックとティムの確執発生はなんの不思議もありません。個人的にはBBAは空中分解ではなくベックが馘になったと思っています。
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ついでながら1972年のフランクフルト、1973年のシアトル、1974年のエジンバラです。年代が年代なので音はそれなりです。日本公演(40周年記念盤)のライブ感の凄まじさ、アピスのドラム(フット)とティムの度外れたベースはまさに「こんなのありかよ!」です。入手を考えるなら、廃盤でしょうが日本公演は「40周年記念盤」がお推め、Bootの「Rainbow」の入手は比較的容易です。未発表音源があるならまだしも優良ブート の「Rainbow」があるだけに¥9721は簡単に手は出せません。

Johnnyからの伝言…(3)

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弟のエドガー・ウインターは兄貴の多くの作品で共演しています。兄弟の音楽指向はかなり違うのですが、やはり「兄弟」なのでしょう。この5CDの『Together』では兄貴との共演盤になっています。エドガー独特の首からキー・ボードを下げての姿は他に思い当たる人がいません。盟友リック・デリンジャーは兄弟と関りが深くジョニーとのツインギターやエドガーとの共演は強烈です。彼がビッグネームになれなかったのは不思議といえば不思議です。
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兄に比べると弟はピンと来ないのですが…。1990年1月の大番頭リック・デリンジャーを擁してのエドガーの日本公演の模様です。諸般の事情ありの兄貴の初来日はまだ実現していません。6年の空白の後1997年のNYCでLiveではブルースに回帰しています。若い頃のボーカルは衰えギターもやや怪しい所が見え隠れします。2008年のスペインの音楽フェスでのライブでは、座ったままでの演奏となり、重いファイヤーバードはもう無理なのでしょう。
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誰もが納得の理由で来日公演が実現できなかったJohnny Winterの初来日は2011年の4月でした。全盛期でも武道館は無理だったでしょうがZepp Tokyoとは…。Johnny もあまりの熱狂ぶりに驚いた2011.04.13の演奏は大盛況ですが…。JohnnyにはLive盤が多くBoot は必要性は少ないでしょう。『Sun Diego 1974』はTV放送音源の2CDの拡大盤です。
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何年振りかでJohnny Winterを聴きまくりました。正直、音数多く弾きまくりのギターソロはやっぱり疲れます(笑)。「速弾きJohnny」 も良しですがスローブルースの上手さには感動ものです。同時代の英国勢、エリックもジミ―もベックよも質の違う上手さです。Johnnyの人生がブルースそのものなので、勝てる訳などありません。2CDの『Rock n' Roll Collection』も4CDの『Dus t Bowl Blues』も中古市場では泣けるほどの安さです。Johnny 君が悪いんじゃない。これも”時代”なんだから…。 
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結果として遺作となった『Step Back』にはEric、BrianSelzer、Billy Gibbons、Leslie West、Joe Perryやら Dr Johnまでが参加しています。『Roots』ではWarren Haynes、Susan & DerekやVince Gillまで参加です。さらにさらにはEdgarまでもが…。結局帰る所は【ブルース】だったようです。

Johnnyからの伝言…(2)

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Johnny Winter の紙ジャケが発売された時に”これだけ特別”で購入したものです(笑)。特に『Johnny Winter And Live』は個人的には大のお気に入りです。「Good Morning Little Schoolgirl」の凄まじいドラム・フィル、くそブルースの「It's My Own Fult」は11:53と22:24の2曲、Rock & Rollの気合一発から始まる「Johnny B. Good」。バンドはRick Derringer率いる元マッコイズの連中です。
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「知ってるか…?100万ドルのギターリストがデビューしたんだと!」。聴いてみるとこれがブルース大会、マッコイズと組んだら
Rock & Roll大会、弟とのエドガーと組んだらR&Bと多彩な方です。Vox Set 1 はANDの『Second Winter』が何故か未収録です。Live盤の2作は紙ジャケ盤の方が音も良くボートラも多数追加されています。Boxは中古でよく見かけるのでこれでも充分かと…。
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Johnny Winterがウッドストックのステージの登場したのは1969.8.17 です。Bがトミー・シャノン、Dがジョン・ターナーでのステージは途中からエドガーが加わっているようです。映像で見るとFenderの12弦を使っているのですが、どう聴いても12弦の音に聞こえません。何故かこの2CDはデビュー盤とのセットになっています。『Johnny Winter live 10/3/70』はFillmore East でのLive で例の名盤収録曲の編集される前の曲が含まれています。
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Johnny WinterのLive盤はかなり有ります。Live in Houston』はラジオ音源で音はboot並みです。Johnny B. Good~It's All Over Now~Jumping Jack Flashはお見事です(笑)。『Blues Rock Legends 』は1979年のドイツでのTV出演時の音源です。『Good Love In San Diego』は1974年のTV音源で9曲収録、Bootではさらに曲が追加されています。

Johnnyからの伝言…(1)

Johnny Winterが亡くなったのは2014年でした。久々に聴いてみると加齢のせいもあるのでしょうは、あのメチャクチャ音数の多い弾きまくりが鬱陶しくさえ思えます。これは当時の流行した「Live Bootleg」ってやつで、Johnny Winterは14枚+3CDが1枚(多分)ありました。いま聴き直すとZep並みにシンドイかも知れません(笑)。
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「Bootleg」を掲げるからには音質を期待してはいけません。VoL1は70年代の速弾きジョニー、で恐らくベースはジョン・パリス、ドラムはボビー・トレロの時代でしょう。ファイヤーバードのジャケがなんとも言えません。VoL2はロック大会の続きかと思いきや一転してブルース大会です。VoL3ではJohnnyの代名詞でもあるスライドが炸裂します。JohnnyはLive作品も多い方なのですが、このシリーズはオフィシャル作に比べるとイマイチもあります。なにせ「Bootleg」ですから…(笑)
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順調に推移のようでもVoL5は収録曲が少なかったり息切れ感があります。それでも同じ年代の「Mountain Live Bootleg」シリーズよりは遥かに充実しています。VoL6のジャケは珍しくギターを持っていません(笑)。ベースはジェフ・グランツ、ドラムがトム・コンプソンとライナーにあります。VoL7もイマイチです。裏ジャケの写真が魅力的で、ずらり並んだファイヤー・バードが8本+ドブロが1本と楽しくなります。
VoL8ではナショナル・スチールの小指にスライドバーが…。Youtubeなどない時代、スライドバーが人差指か小指化で議論した記憶があります。
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収録曲にネタ切れ感が漂うのは演奏のデキよりも録音の良悪が顕著となります。
VoL9.10.11.12とJohnnyの晩年に向かうのですが相変らずの弾きまくりです。このLive Bootlegシリーズは記載が事実であるならJohnny Winter自身のプロデュ―スとあるのですが玉石混交な内容なのは致し方ありません。
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Pt↑)シリーズ最終の
VoL14とBest Of、Special・Raritiesの3CDです。このシリーズは約半年ごとにリリーズされVoL13の時にJohnny Winterが亡くったいます。シリーズ完了は終了と思いVoL13だけが未入手です。何故かVoL13は再発はされず中古価格だけがとんでもない金額になっています。

King キング きんぐ

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三大Kingの三人目はアルバート キングです。このおっさんは右用のギターを左に構えて基本に忠実なチョーク、ハンーリング、プリングの微妙なトーンですが正直あまりピンと来なくてCDはこんだけです(苦笑)SRVとの共演はまるで飲み屋でのジャム・セッション。黒ネコジャケの曲はまんまの”LAYLA"の元ネタなのは良く知られた話です。
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ブルース・ロックなフレディ・キングが最も聴きやすいかも知れません。よく判らないのがこれ↑)です。アマゾンで¥1212と安く2CDでフレディの初期が3作、しかも”Boy-Gigl-Boy”が唐突に入っています。アルバートが1作、キング繋がりの収録なのでしょうか? もう1枚の「My Feeling for the Blues」はほぼブルースのカバー集でこれもまた必聴です。
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BBはバンド編成が管が入るのでE♭やB♭の曲が多いようです。音数は少なくてもチョーク一発の音→アッBBとなります。あららと思う共演盤あり、
ボビーブランドとBBのブルース界の大御所の共演は、これはヤバイです。ECとの作品は発表当初は否定的でしたが、今聴くと二人が実に楽しそうに演奏している様はよろしいかと思います。

フレディに続いてはBB

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B.B関連のCD(LP)今回はライブ盤に特化します。Ptの4作はどれもが名盤の誉れ高い作品です。4作のうち1964年のシカゴのリーガル劇場でのライブ、1971年の日本公演、1971年のシカゴ刑務所の慰問コンサーの3作は今でも容易に入手できます。苦戦するのは「Live Now Appearing at Ole Miss」2CDで何故か再発されず中古市場でも高額です。
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1990年のNYCのアポロ劇場公演も必聴です。現行CDはジャケ写が違うのですが1966年のシカゴでのライブもヤバイです。BBの晩年も晩年、2011年のアルバート・ホールでのライブ+DVDにはBB御大の子供達や孫達がサポートしています。ロン・ウッド、スラッシュ、スーザン・テデスキ&デレク・トラックス等などなんじゃこいつらと云った感じです。
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この辺りは中古で安く見つけたらで良いと思いますが…。「Live at the BBC」は文字通りBBCでのスタジオライブ。1990年の 「San Quentin 刑務所 を慰問ライブ」は聴きごたえありです。晩年はイスに座っての演奏になってしまうのですが、弾かないギター、多彩なチョーキングは早引き命のガキどもには下手に聞こえるでしょう(笑)。多くのゲストを迎えてのBBの80歳記念作品は御大ならではです。ついでに一流ミュージシャンの証となるクリスマスCDなんてのも発表しています。

フレディ 貴方と出会ったのは…

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【フレディ】=さだまさしの「フレディもしくは三教街」でも出歯のネズミ男でもありません(笑)。ブルース・ギターの三大キングと云われながら影が薄いフレディ・キング(以下FK)です。残念な事に1976年に42歳で亡くなっています。Pt↑)はFKの1961年のデビューからの到達点であろう1969年の「Freddie King Is A Blues Master」と 1966年の「Blues Breakers with Eric Clapton」です。ここでのEric(以下EC)のギターはFKそのもので、メイヨール・バンドも単なるコピー・バンドだったのがバレてしまいます。
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FKを知ったのはかなり後年ですが、若き日のEC達が懸命にFKをコピーしていたかと思うと微笑ましく思えてきます。Pt↑)はFKの遺作となった1977年の「Freddie King (1934-1976)」です。9曲のうち4曲が461の頃のECバンドとの共演です。師匠の前での弟子は遠慮がちですがラストの「ファーザー・オン・アップ・ザ・ロード」では容赦なしです(笑)。もう一人のGのジョージ・テリーはちゃんと仕事をしています。
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FKはその活動期間中に所属レーベルが数社変っています。一番聴きやすいのがリオン・ラッセル御大の「シェルターレーベル」からの3作+Best盤です。あの【Same Old Blues】の時代です。三大キングとしては「ブルース・ロック」そのものです。この時代はリオン御大の影響もあるのでしょうか【テキサス・キャノン。ボール】の愛称がお似合いです。キャラクターの「アルマジロ」は何故なのか今でも謎です。
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今は便利なYtubeでライブ映像が見られますが、ストラップを肩にかけでの335は弾にくいと思うのですが…。上左)シェルターのBest盤・2CD・41曲です。上右)は3CDの【Blues Journy】には内容・演奏とも上位確実です。下左)1975年ハンブルクでの2CDのライブ盤。下右)が1968年のフィルモア・ウエストのライブ盤です。どれもが必聴盤でしょう。
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上左)1975年のテキサスでのライブ盤。このジャケ写、顔でギターを弾いています。中央は珍しやのブートです1969年のシカゴ・フォーク・フェス出演時の2CDです。上右&下の3枚は恐らくはローカル・レーベルからのブート的なブツと思われます。「FKのライブ盤にハズレなし」と云われるそうですが、確かにそうなのですが、当然ながら50年以上前の作品であることは意識しなければなりません(笑)。

狂犬たちと英国人…(2)

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デラニー&ボニー(1967‐72)にECやGハリスンやデイブ・メイソンらが客演した1969年の英国ツアー、「On Tour」です。元々がブラインド・フェイスのUSツアーの前座が縁だったようです。この時のGは後のVenturesのジェリー・マギーで、ジェリーが収入の良いVentures移籍したことで、クラプトンらが客演することになりEUツアーは成功となります。この成功でデラニー・ブラムレットは大天狗となり、バンド仲間との不仲が始まりです。
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後年のAtcoからの「On Tour」の4CD版です。デカイ箱入りでひと頃は中古市場でも馬鹿高値でしたが、簡易盤(Pt)が出たりで値崩気味です。内容も??なのも理由でしょうが…(笑)。ともあれデラニー&ボニーのEUツアーの成功によりカール・レイドル、ジム・ゴードン、ボビー・キース、リタ・クリージらは大物達のレコーディングに参加するようになります。可哀そうなのはデラニー・ブラムレットでバンドメンバーをレオン・ラッセルには「マッドドグス~」、クラプトンには「ドミノス」に引っこ抜かれ、妻のボニーとは離婚と散々な目に会います。
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1970年5月頃から制作が開始されたジョージ・ハリスンの「All Things Must Pass」にもエリック・クラプトン、ボビー・ウィットロックやカール・レイドル、ジム・ゴードン、ジム・プライス、ボビー・キースらが参加しています。「All Things Must Pass」自体が大作なのと他にも多くの大物が参加しているので音の判別は難しいようです。
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1970年8月の「エリック・クラプトン・ソロ」にもデラニー&ボニー、レオン・ラッセル、ボビー・ウィットロック、カール・レイドル、ジム・ゴードン、ジム・プライス、ボビー・キース、リタ・クーリッジが参加しています。時系列では 1)1969」年のデラボニの英国ツアー、2)1970年3‐5月がマドッグス・ツアー、3)1970年5月がG・ハリスンの「All Things Must Pass」、4)1970年6月に「デレク&ドミノス」がデビュー、5)「エリック・クラプトン・ソロ」と続く驚きの充実です。
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「Guopie=Superstar」の話です。この曲はレオン・ラッセルとデラニー・ブラムレットの共作で1969年に「Guopie」として発表されています。ベット・ミドラーのカバーを聴いたカーペンタ―ズが1971年に「Superstar」と改作ヒットします。実はリタ・クーリッジも関与している旨を本人が話しています。1970年のマッドドッグス・ツアーでは、まだ無名にも関わらずソロで歌うのはそんな理由のようです。歌詞の内容はレオン・ラッセルと思っていましたが、"Sad Guitar"はクラプトンのようです。
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狂犬達の元締め、オクラホマ出身のレオン・ラッセルです。10代の頃からLAでスタジオ・ミュージシャンとして活動しVenturesのキーボードなど多くの作品に関係しています。「マッドドックス・ツアー」以降は表舞台に登場してきます。Ptは1972年のロング・ビーチでのライブでLP3枚組の大作でした。右は1972年の日本公演でダイジェスト・ライブ盤、CD化では完全盤にして欲しかったものです。
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1971年12月のジョージ・ハリスンの「バングラデシュ・コンサート」にもリオン・ラッセル、ドン・プレストン、カール・レイドル、ジム・ケルトナー、クラウディア・リニアーらが参加しています。デラニー&ボニー⇒マッド・ドッグス&⇒デレク&ドミノス⇒バングラ・コンサートと続いた1969年~1971年はなんという時代だったのでしょう!

狂犬たちと英国人…(1)

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新宿の某中古CDショップで【Joe Cocker Mad Dogs & Englishmen - The Complete Fillmore East Concert 6CD】を見かけました。中古価格で¥15000超はかなりの高額です。Joe Cocker Mad Dogs & Englishmenは元々1971年公開の彼らの1970年3月~5月のアメリカ・ツアーの記録映画のサントラで、Joe Cockerの出世作として知られていますが、映画とLPでは楽曲の編集がかなり違っていました。LPからCD化→Remaster 1CD→2CD  ⅮX盤と変遷しますが、この6CD盤はアメリカのマイナーレーベルHip-O-Serect.Comが2005年に限定2500枚で発売、即廃盤となったものです。
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6CD盤にはFillmore East・1970年3/27の1st Setから13曲と2nd Setが16曲、3/28の1st Setから14曲、2nd Setが18曲が収録され、ここから3/28の1st SetをメインにLPが制作されています。リタ・クーリッジの「Superstar」は後年真相(?)を知ったのですが4回歌われています。ディランの「北国の少女」は3/27の1st Setからです。
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リオン・ラッセル御大がバンマスで、ベースがカール・レイドル。ドラムがジム・ゴードンとジム・ケルトナーとチャック・ブラックウェル(なんと3ドラムです)。コーラス隊にはリタ・クーリッジが…。ラッパ隊にはボビー・キース(!)ジム・プライス。さらにECバンドのクリス・ステイントン等など後年の大物たちがゴロゴロいます。このメンツでのツアーは結果的には大赤字でJoe Cockerは莫大な借金を抱える事になります。
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このツアーはジョー・コッカーの契約履行するため急遽バンドメンバーを旧知のリオン御大の人脈を動員して行われました。結果、主客が転倒してジョー・コッカー&がリオン・ラッセル&になってしまいジョー・コッカーは潰されます。それはさし置いてもこれほどの大所帯バンド作品は今でも色褪せません。Ptは2CDから1CDリマスタ―で再発されたものです。不可思議なことにA&M盤ではカール・レイドルの名前がすべて削除され、Universal盤ではちゃんと復活しています。

浜っ子たちの伝説…(13)

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トム・クルーズ主演の映画「カクテル」が封切られたの1988年でした。主題歌のビーチ・ボーイズの「ココモ」は1966年の「グット・バイブレーション」以来22年ぶりに全米№1になっています。トム・クルーズ目当ての娘と映画を見たのですが「ココモ」は間奏部分が10秒程度使われただけで、なんじゃこれっ状態でした。ブライアンは不在でもテリー・メルチャー、スコット・マッケンジー、ジョン・フィリップスと懐かしい人達が参加しています。
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1989年のキャピトルからの『Stii Cruisin'』は「ココモ」のヒットに便乗した駄作です。マイク・ラブ主導の1992年の『Summer in Paradise』の売上げは最低を記録し改定盤も大ハズレでした。この改訂盤はかなりの貴重盤となりました。コーラスに徹した1967年の『Stars And Stripes Vol.1』には彼ら”らしさ”を感じます。1988年からブライアンはソロ活動を開始しており、1998年のカール・ウィルソンの死でグループは終焉を迎え、以降は3分裂の泥試合時代となります。
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2000年にキャピトルは1970年以降のブラザー&の権利を得てキャピトル時代の旧譜から2000年リマスター使用した2in1で再発します。US盤はこれ以前のキャピトル時代盤は1990年リマスターが使われ、『サン・フラワー』以降のキャピトル&ブラザー作品は1991年リマスターから2000年リマスターへ変わります。
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2012年には「Mono & Stereo シリーズ」で再リマスターで登場しますが全作品ではありません。再発企画盤や編集盤の多さではRolling Stonesといい勝負なのですが、リマスターは1990年、2000年。2012年の3回しかありません。Ptは2000年のキャピトルリマスター2in1の裏ジャケです。1990年2in1とデザインが違います。国内盤はSHMなる規格で1作ごとの再発だっと思います。

浜っ子たちの伝説…(12)

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キャピトル系CD復刻に続いて1990年からはブラザー/リプリーズ系が復刻です。縦型ケースのCDを秋葉原で購入した記憶があります。ジャケ記載は 【Digitally Remastered】 表記ながらAADです。この頃はLP時代の『サンフラワー』・『サーフス・アップ』・『オランダ』以降のLPはかなり入手困難でした。ブラザー/リプリーズ系のCD復刻は大歓迎ででした。
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新作は出てもヒットはなくブライアンは隠遁状態、それでもビーチ・ボーイズはヨーロッパでは根強い人気がありました。『イン・コンサート』では黒っぽいラフな演奏とさすがのコーラス・ワークが聴かれます。コンサートは盛況でもレコードは売れず人気の再燃はなく『MIU Album』でレコード会社から契約解除され、ブルース・ジョンストン馘もこの頃です。
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ブラザー/カリブから『ライト・アルバム』を発表。この頃の江の島でのコンサートではマイクの妙な日本語曲やお地蔵さん状態のブライアンの印象が強烈でした。カールの一時的に脱退やデニスの死でグループは空中分解状態、解雇したブルース・ジョンストンを呼び戻し『キーピン・サマー・アライブ』を制作します。『Beach Boys 85』ではブライアンまで参加。『ココモ』のホームランはまだ先です。白ジャケは70年代低迷期のベスト盤『Ten Years Of Harmony』です。
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時が過ぎキャピトルとビーチ・ボーイズの関係に進展があったようで『サーフィン・サファリ』からの作品が2000年リマスター&2in1でキャピトル&ブラザーレーベルが一挙に再発になります。実情は「売らんかなキャピトル商売」でしょう。なんとまぁ日本盤は2in1が採用されず単独仕上げで発売されます。
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LP2枚組の『イン・コンサート』は1CD、他は発表順にCD1枚に詰め込み仕上げです。時系列では『15Big Ones』と『Love You』と同時期の1974年にはキャピトル時代のBest盤『Endless Smmer』がCD再発されます。結局は[夏・海・サーフィン]のイメージからは抜け出すことはできなかったようです。
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デニスが事故で亡くなりカールが一時的に脱退、ブライアンは復調せずで人間関係は最悪の時代へと向かいます。ブライアンが参加した『ビーチ・ボーイズ ’85』でさえ全米60位です。以降『ココモ』のホームランはあるもののを『ビーチ・ボーイズ ’85』でグループとしてのビーチ・ボーイズは終わっています。

浜っ子たちの伝説…(11)

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ビーチ・ボーイズCD化発売は1985年の『Beach Boys '85』が最初でした。Best盤の『Made in USA』・『Endress Summer』・『Spirit of America』と続き1988年11月にsingle『Kokomo』が12月にオリジナル13曲+ボートラ2曲が追加の『ペット・サウンズ/CP28-1003』が発売になります。『ペット・サウンズ』としては世界初のCD化です。初CD化には問題あったようで即刻回収となり一時は馬鹿げたプレミア盤となりました(笑)。
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『ペット・サウンズ/CP28-1003』廃盤騒動の翌1989年にキャピトル時代の作品が¥1980と当時としては低価格で日本で世界初のCD化となります。USでのCD化は1990年。という事は1989年日本盤CDに使用されたADDマスターは日本独自製作のマスターの可能性があります。音源管理がかなり緩かったのでしょう(笑)。
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この時期、容易に入手できる国内盤LPはBest盤しかなく『コンサート』に至ってはブート紛いのモノでした。Beach Boysはデビュー以降USでのLPは1962年が1作品、1963年が作品、1964年が3作品とコンサート・ツアーと多数発表されていました。これらの一挙に再発になったので資金面が大変でした。
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LP時代、スタジオ・ライブの『パーティ』はかなり斬新で、『サマー・ディズ』と『トゥィデイ』がポップ・バンドとしてのピークでしょう。次作があの『ペット・サウンズ』ですからファンは戸惑った事でしょう。黒帯盤で再発された『ペット・サウンズ』からはボートラは削除されます。USからの廃盤指示は『ペット・サウンズ』ボートラが日本盤とUS盤で違っていたのが原因だったのようです。
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『ワイルド・ハニー』、『フレンズ』、『20/20』はLP時代は貴重盤でCD化で初めてお初でした。日本とイギリスのみ発売の『ライブ・イン・ロンドン』はCD化のジャケはまるで違っていました。この1989年【Pastmsters】シリーズでオリジナル作品の未CD化は『クリスマス』と『スタック・O・トラックス』だけとなりました。
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世界初のCD化を日本に先を越されたのが面白くなかったのか、1990年からのUS盤は2in1仕上げ+ボートラでの登場です。このシリーズは1990年リマスターが使用され、CD収録容量の関係なのか2in1内容が必ずしも発売順ではありません。追加されたボートラはこの時点では貴重でした(苦笑)。
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1990年代初めはキャピトルとビーチ・ボイーズの関係は回復していません。CD時代になった事でキャピトルも廃盤の旧譜を見直す事になったのでしょう。日本盤1989年【Pastmsters】シリーズより1990年リマスター使用で音がよりクリアになっています。付属のブック・レット(英文)の解説や写真などはかなり充実しています。
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『ペット・サウンズ』だけは2in1ではなく単独仕上げになっています。後年の再発シリーズでもこの扱いとなります。日本盤の1988年の日本での世界初のCD『ペット・サウンズ』は販売停止、1989年の黒帯盤ではボートラの収録をなかったのですが、が、本家US盤は1990年リマスター+ボートラ+ポール・マッカートニーの賛辞文が追加されました。この1990年リマスターは後年の新リマスターが作られるま再発が繰り返されます。
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キャピトル時代のライブ盤は『パーティ』を含め3種あります。1964年のサクラメントでのライブ、契約の帳尻合わせ『パーティ』、LPではUS未発売の『ライブ・イン・ロンドン』、さらに帳尻合わせのカラオケ盤の『スタック・O・トラックス』が加わります。カラオケ盤な売れたのでしょうか?
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人気薄時代の4作品『スマイリー・スマイル』、『ワイルド・ハニー』、『フレンズ』、『20/20』では、ブライアンは隠遁しキャピトルとは訴訟裁判。一世風靡のポップ・バンドが懸命に試行錯誤を続けます。どの作品にも佳曲が多数あるのですが、人気自体は下降線をたどります。そして次作からはブラザー・レーベルに変わります。

誇り高きメアリー…(2)

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所属レーベルとの訴訟騒動でCCRでの自作曲を歌えなかったジョン・フォガティにこのままでは【プラウド・メアリー】はアイク&ティナタナーの曲になってしまうと忠告したのはボブ・ディランだそうです。最近トラブルの多くは解決したようですが、自作曲の権利が他人の手に渡り一銭の印税収入も得られないとは訴訟天国のアメリカだけあります。
ジョン・フォガティのCDRが2点。2010.07.31の新潟・富士ロックフェス出演時と2006.06.29のロンドン公演です。

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1973年の『The Blue Ridge Rangers』は全曲がカントリーで演奏も1人でこなしているようです。 1975年の『John Fogerty』には名曲【Rockin' All Over the World】収録です。1985年の『Centerfield』では、自作曲の【The Old Man Down The Road】がCCR時代の自作曲【Run Through The Jungle】の盗作訴訟されました。アルバム・タイトル曲の【Centerfield】は全米1位となっています!。1986年の『Eye of the Zombie』は迷ったのかチョット色合いが違います。。
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1977年の『Blue Moon Swamp』では寄り道したジョン・フォガティが帰ってきました。勢いそのまま1988年のLive盤『Premonition』ではブラック・ビューティーを抱えた姿が嬉しい限りです。2004年の『Deja Vu』も佳曲揃いですが、このCD収録時間が30分しかありません。2006年には『The Long Road Home』がBestとliveの2種類が来ます。
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こちらは『The Long Road Home』のLive盤の方です。2007年の『Revival』では往年のCCRを彷彿させる直球一本槍の曲が収録されています。2009年には1973年以来の『The Blue Ridge Rangers ~Rides Again~』が来ます。36年振りの第2弾なんてアリでしょうか!。2013年の『Wrote A Song For Everyone』では多彩なゲストを呼んでのデュエット的な構成です。ジョン・フォガティが衰えたとは思いたくないのですが、これは無しでしょう。
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2014年の『On Stage 2007』は2007.11.29のシカゴでのTV音源でCCR大会の復活です。1曲目 【Good Golly Miss Molly】に 衰えは全くありません。これも2014年の『The Rock & Roll All Stars』も放送音源で、編集はイマイチながら数々のトラブルを超えてCCRの楽曲が帰ってきました。
2020年の『50 Year Trip』は自身の音楽キャリア50年を記念したコロラド州の“”Red Rocks Amphitheatre“”でのLive盤です。とても70歳を超えた爺さんの歌声とは信じられません。偉大なるRock馬鹿ジジイです!

浜っ子たちの伝説…(10)

内容の良し悪しは別として、ビートルズほどの注目はありませんがビーチボーイズの過去の音源についても緩やかに手直し作業が進行しています。まったく最新技術ってやつは怪しからんモンです(笑)。
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ビーチボーイズCDのBest盤は毎年のように新作が発売されますが、ビートルズほどファン層が広いとは思えず話題にもなりません。Pt↑)2022年に発売された『Sounds Of Summer』3CD・DX盤では収録が80曲なり単なる拡大盤とは様相が違っています。輸入盤はチープな紙ジャケで、糊付けが雑でCDが取り出しにくく盤面に糊が付着する欠点があります。収録 80曲のうち新ミックスが26曲もあり、何故シッカリ告知をしないのかと云いたくなります。
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『Sounds Of Summer』は2005年盤が30曲収録、さらに『The Warmth Of The Sun』のCDとDVDがプラスされて再発、今回が再々発となります。「またかっ!」と思うのは無理はありません。新ミックスの26曲は低音部が出過ぎていてやや違和感を感じます。否定的な意味でなく「こうなるんかい」です。「ビートルズのやり直し盤」にも同傾向を感じます。これが近年での「良い音」なのならそれまでですが…。
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2022年12月の『セイル・オン・セイラー 1972』の6CD Boxには1972年の『カール & ザ・パッションズ~ソー・タフ』と1973年の『オランダ』&カーネギー・ホール公演や周辺の音源が収録されています。『リボルバー』と時期が重なったのでダイジェスト盤で済ませる予定でしたが結局こうなりました。カールの頑張りだけが顕著な『カール&…』と良い曲があるのですが圧倒的に売れなった『オリンダ』。次作の『イン・コンサート』でやや人気が復活するライブバンドのとして活躍していた時期です。
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2021.08.27リリースの『フィール・フロウズ:サンフラワー&サーフズ・アップ・セッションズ 1969-1971 5CD』です。ここ数年Beatles関連は●●周年記念盤次々と登場しましたが、Beach Boysも同様な企画で5CD Boxです。日本盤が¥17600(5CD)でダイジェスト2CDが¥3960と笑ってしまう高価格です。A社通販が値下がりしたので購入できました。『サンフラワー』や『サーフス・アップ』時代の音源が収録されています。カリフォルニアの海と空、ビキニのネェちゃん、ストライプにシャツのイメージを払拭してメンバーが結束しての名盤です。
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Beach Boys関連のそれまでに増強再発盤は発表されていました。2016年登場の『ビーチ・ボーイズ・パーティ』は、元々がやっつけ仕事的な作品だったので驚きはありませんした。2017年の『ワイルド・ハニー』の拡大盤『サンシャイン・トゥモロウ』が2CDではモノラルしか存在しなかって『ワイルド・ハニー』のステレオ盤が登場します。実質『スマイル』の残滓とは云えこれはヤバイです。さらに以前には『X'masアルバム』の拡大版もあるのですが、日本ではクリスマス関連作品は売れないので忘れても良い存在です。
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2013年8月にリリースされた6CD Box『カリフォルニアの夢』です。お得意の【完全初回生産限定盤】とあるので現時点では廃盤でしょうが、この販売手法は本当なのでしょうか?ビーチボーイズ50周年企画ですが、未発表曲、未発表ライブ、別テイク等々盛りだくさんです。針音だらけのブートでしか聞けなかった未発表曲の「カリフォルニア・フィーリン」の収録は感激モノで、この曲が何故未発表だったのか不可思議です。全体的にマスタリング効果はあがっているのですが、イマイチ統一感に欠けるようです。キャピトル~リプリーズ時代の楽曲が収録されているので、聴きどころは満載です。
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『ペット・サウンズ 50周年記念盤』として2016年に発売の5CD Box Setです。発売当初はあまりの高額に躊躇しました。このBox Setのポイントは1972年にカール・ウィルソンが監修した再マスター音源が収録されている事ですが、機器の前で集中して聴ても判りません(苦笑)。Disc1~Disc3は1997年盤とほぼ同じで、Disc5はBruray Audioなので5CD価値は微妙です。今もモノ盤、疑似ステレオ、新規ステレオと様々な『ペット・サウンズ』が中古店の棚を賑わしていますが、オリジナルLP盤に近いのは1988・1989年の日本盤CDかも知れません。
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1968 誇り高きメアリー

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1968 年、当時の高校生にはラジオからの『アイ・プット・ア・スペル・オン・ユー』は驚きでした。クリーデンス・クリアーウォーター・リバイバル (以下CCR)のビ
ートルズやストーンズとも違う楽曲で黒人バンドと思っていました。カリフォルニア出身のCCRは1968年にデビューから1972年解散までの4年間でLP7作品と「プラウド・メアリー」・「ダウン・オン・ザ・コーナー」・「バッド・ムーン・ライジング 」・「グリーン・リヴァー」・「トラベリン・バンド」・「雨を見たかい」・「ルッキン・アウト・マイ・バック・ドア」とヒット曲を連発しても全米№1なかったのが不思議でした。Pt↑)の40th記念盤には「マルディ・グラ」が含まれません。
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1969年には年間に3作もLPを発表!。Live は『Live In Europe』はトム兄貴脱退後の3人編成で音は悪く、冒頭アナウスの「カリフォルニァのバークレーから来た~」も??です。『The Concert』は4人編成のLive盤で最初はアルバートホールでのライブ表記でしたが、実際は1970年1月のオークランド・コロシアムのものです。最終作の『マルディ・グラ』はメンバーの共同制作ですが、力量が違い過ぎてCCRの作品として認められません。良くも悪くもジョン・フォガティのワンマンバンドですから…。
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CD創世期にはオリジナル作品よりヒット曲満載のベスト盤の方が重宝しました。日本未発売の3CDの『24 Carat』はFantasyレーベルながら不可思議なベスト盤です。近年の2種類の半ブートは可もなく不可もなくですが、3CD盤には1971 サンフランシスコ、1969.ウッド・ストックも収録されています。近年登場したのが1969.ウッド・ストックと1970.ロンドン公演です。彼らのコンサートはセット・リストが固定されアンコール一なしが特徴です。
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デビュー時に契約したファンタジィ・レコードの社長とは印税めぐって揉めて、ジョン・フォガティは自作曲の著作権を放棄してしまいます。長らくCCRの曲は演奏せずディランに諭されて考えを変えたようです。印税や著作権をめぐる裁判は長期化、クリアになるまで50年を要しています。このCCRのBox Setはそんな背景もあって愛情すら感じられない編集です。つくづくアメリカは訴訟社会の国だと思います。
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CCR解散後のジョン・フォガティはソロ活動でもライブ盤を含め数点の作品をコンスタントに発表しています。自作曲の版権を放棄したことで、"後年の自作曲が過去の自作曲をパクった”の裁判沙汰は笑えません。ブルース、カントリー、ロックが融合した楽曲。簡単そうで演ってみるとあの感じにならないバンド演奏。若い人にも聴いてもらいたいもんです。
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Webで見つけた1972年の武道館公演のようです。フォガティ兄が脱退して3人編成になってでの来日でした。この編成ですからねぇ音は想像できます。演奏曲は”Live In Europe”と同じでアンコールもなし、あっけなく終了となったコンサートでした(苦笑)。

変態テレキャスの面々

【Fender Telecaster】使いの方々には変態的ミュージシャンが多い気がしてなりません。1949年に製造開始され現在でもデザインや基本構造は変わらないギターですが、かなり扱いにくいのは確かです(苦笑)。
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1946年ニューヨーク生まれのジェリー・ドナフューは表舞台では「フェアポート・コンベンション」在籍した程度しか知られていません。スタジオ仕事では驚きのミュージシャン達と共演しています。1990年にドナフュー、ウィル・レイ、ジョン・ジョルゲンソンと結成したギター・トリオ「ヘルキャスターズ」は変態テレキャスーそのもので、超絶テクニックはどうやって弾いているのかも判らない凄まじい演奏です。若き日のドナヒューにギターを教えたのが後のVentureのジェリー・マギーだったとはこれも驚きです。
*CDほとんど廃盤のようで入手は困難です。
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ストーンズへの参加を断ったのは有名な話です。酒酔運転で逮捕され留置場で自殺、「ロイ・ブキャナン」に何があったのでしょうか?ジェフ・ベックはロイの為に「悲しみの恋人達」を作り…。名盤「LIve Stock」のジャケは同名のオーストラリアの肉屋だそうで…(苦笑)。その拡大版では一部音に難があるものの感激モンで、ジャケ写はロイの変態的テクを捉えています。日本公演も拡大版をだして欲しいもんです。
*後期のロイはレスポールも使いますが、やはりテレが似合います。
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ロイと並んで「世界で最も偉大で無名なギターリスト」と称されるのが「ダニー・ガットン」です。偶然ですがロイと同様に自殺されています。無名時代が長くメジャーデビューが1991年でブルース・カントリー・ロカビリーとなんでもありの演奏で元々はカントリー系のようですが超絶テクで圧倒しまくります。亡くなったのは1994年では表舞台での活躍は短いのですが…。
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この人にしか出せないトーンってのがあります。エイモス・ギャレットのトーンがまさにそれです。馬鹿にしがちの日本製のフェンダー・テレからあの音は【トーンは指にあり】です。マリア・マルダーらとの共演で有名ですが、ポール・バターフィールドとのベター・デイズも堪らないギターソロを弾きます。ギターリストの多くがコピーする『スリープ・ウォーク』はエイモス・ギャレットの演奏が一番好きです。
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1960~70年代のFender Telecasterは比較的安価だったのでしょうか? クラプトンやジェフ・ベックまでもが
Telecasterを使っていました。ゴールド・トップにレスポールで有名なこの方もバターフィールド・ブルースバンド時代ではテレ使用です。時代的にはジミ・ヘン以前ではストラトは不人気だったようですが、若いミュージシャンにはギブソンは高額なのかも知れません。マイク・ブルームフィールドも享年37歳ですからねぇ。
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名人アルバート・リーを忘れていました(笑)。エミル―・ハリスのバックでエルビスとの仕事が忙しくなったジェームス・バートンに代わって参加したのがアルバート・リー、イギリス出身の超絶テクのカントリー・ギターです。ECの1979年の日本公演にも参加しています(Pt↑でECの左のテレ)。近年のクロスロード・フェスDVDは白髪になったリーの姿が見られました。
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テレキャス・マスターには無理がありますが、クラプトンはヤード・バーズ時代、ブラインド・フェイズでのストラトネック、ドミノスでの一時期しかテレの使用はないようです。珍しく1975年の日本公演では白いテレが使われました。アル中真っ最中のせいでしょうか(笑)

ここにもジェシ・エドが…。

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何気にYou Tubeを検索していると驚きの動画が出てきました(笑)。最悪画質ですがLive at the Palomino Clubという小さなクラブでのジョージ・ハリスン、ボブ・ディラン、ジョン・フォガティ、ジェシ・エド・デイビス、ボーカルがタジ・マハールという信じがたいメンバーです。若くして逝ったスライド・ギター名手・ジェシ・エドが薬中から一時的に復活した時のライブのようです。
Pt↑)はライノからのリマスター盤で音は良くなっています。
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ジェシ・エドとしてのソロ作品はECの勧めでの『ジェシ・デイビスの世界/1970』・『ウルル/1972』・『キープ・ミー・カミン/1973』の3作しかありません。参加作となると1970年代の大物、エリック・クラプトン、ジョージ・ハリスン、ジョン・レノン、リンゴ・スター、ボブ・ディラン、ロッド・スチュアート、ジャクソン・ブラウン、キース・ムーン、リオン・ラッセル、井上陽水の作品まで参加しています。1968年のタジ・マハールのソロはでジェシ・エドのスライドが炸裂します。「Statesboro Blues」ではAllman兄のあのソロフレーズの元々が…。
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The Allman Brothers Bandの『At Fillmore East』の1曲目「Statesboro Blues」での凄まいスライド・ギターは、50年以上の年月が過ぎてもあのワクワク感は変わりません。デュアン亡き後もデッキー・ベッツ、ウォーレン・ヘインズ。デレク・トラックスと兄弟たちは続き、正規版・℉Ⅿ放送盤・ブート盤とStatesboro Bluesが収録されても、編集の臭いがプンプンしても『At Fillmore East』の演奏が最も出来が良いです。
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ジョージ・ハリスンの1971年の「The Concert For Bangladesh」で地味にテレを弾く東洋系風の人物(実は純粋アメリカ先住民族)がジェシ・エド・ディビスです。当時は何者か知りませんでした。体調に不安のあるクラプトンの保険として参加の説もありました(笑)。映像ではどんな演奏をしたのか判りませんが、リオン・ラッセルらとのLAでの音楽仲間だったようです。
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You Tubeを見るまでは、ジェシ・エドのことはすっかり忘れていました。You Tubeはありがたいものです。、ジェシ・エドのセッション参加作が数点ありました。暴れん坊ドラマーのキース・ムーンの1975年のソロ作は仲間とのお気に入りカラオケ大会のようです(笑)。ECの『ノー・リーズン・トゥ・クライ/1976』はザ・バンドやディランも参加していますが、「Hello Old Friend」のスライドは間違いなくエドでしょう。ストーンズの『ロックン・ロール・サーカス』にはタジのバンドの一員として参加しています。
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元ビートル達との親交もあり、ジョージ・ハリスンの浮遊感のあるスライドはジェシと通じるモノがあります。ジョン・レノンの「スタンド・バイ・ミー」の間奏で02:27からの気合のスライドは印象的です。リンゴとはあちこちでご一緒の参加しています。恐らくですが、1975年頃にストーンズとの掛持ちで大忙しのロン・ウッドの依頼でフェイズのU.Sにロンとのツイン・ギターで参加します。これがジェシが薬中になる始まりかも知れません。ジェシ・エド・ディビスを知ったのは亡くなった後の事です。1970年初期にこんな多彩な音を繰り出すスライド・プレイヤーが居たとはの驚きです。

祝! タジとライが再演

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Webでジェシ・エド・ディビスを検索していると驚きのCDを見つけました。何とライ・クーダーとタジ・マハールの共演です。これって1968年(発売は1992年)のタジ・マハールの『ザ・ライジング・サンズ』に弱冠17歳のライが共演して以来の事で、50年の年月が過ぎて2人とも良い爺さんになっています。タジもライも放浪の旅からブルースの世界へ帰って来ています。なんでも1950年代のブルースマン「サニー・テリー & ブラウニー・マギー」の楽曲とありますが、流石にこの2人については分かりません。A社通販は朝ポチ・夕着で届きました。内容はやばいです!
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ライ・クーダーのBox Set 1は『ライ・クーダー・ファースト/1970』・『紫の峡谷/1972』・『流れ者の物語/1972』・『パラダイス・ランチ1974』・『チキン・スキン・ミュージック/1976』・『ライブ/1982』・『ジャズ/1978』・『バップ・ドロップ・デラックス/1979』・『ボーダー・ライン/1980』・『スライド・エリア/1982』・『ゲット・リズム/1987』の11作品が収録されています。購入当時はさほど高額ではなかったような…。
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Box Set 2は映画サントラの7作品、『ロング・ライダーズ/1980』・『パリ・テキサス/1984』・『アラモ・ベイ/1985』・『クロスロード/1986』・『ブルー・シティ/1986』・『ジョニー・ハンサム/1989』・『トレスパス/1992』が収録されたいます。ともかく多作な方でリトル・ビレッジやブエナ・コスタまで広げたら際限がありません。Box Set1は数年前に北海道旅行中に車中で聴いていました。Box Set 2は、ほぼ聴いた記憶がありません。
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